【インタビュー】PWC(水上バイク)×FAMILY|佐藤保宏・進之助

学業とレースの両立に苦戦中!?
友だちとも遊ばずトレーニングの日々

 

オフロードでの相棒はYZ85とYZ125。

HWSM 中学1年生ということで、学校生活や部活動もありつつオフロードバイクに乗ったりしていて、忙しくないですか?

進之助(子) 忙しいです(笑)。

保宏(父) マシン整備とかもできないことは僕が手伝っているんですけど、自分ができることはやらせています。キレイにしたりとかは自分でできますからね。

HWSM 学校のお友だちと遊ぶ時間が無いのでは?

進之助(子) そうですね、ほぼ遊んでないです。夏のあいだはお父さんの仕事が忙しくてバイクとかほぼ行けないので、夏休みのあいだに3回ぐらいは友だちと遊びました。

HWSM 3回?

進之助(子) 3回ぐらい。

HWSM 夏休みって1か月ちょっとありますよね?

進之助(子) 3回ぐらいですね。

HWSM 友だちと遊びたいなと思うことはありませんか?

進之助(子) あります(笑)。でも今はレースを頑張ろうって自分で決めたので。

HWSM 海外のレースに出るときは、学校を休んで出場しているのでしょうか?

保宏(父) そうですね。ただ何もせずに休むわけにはいかないので、小学校の終わりぐらいにまずは家族に話をして、3年計画について理解してもらいました。

次は中学校への説明で、5月にレースだったので入学してすぐに学校へ行って、いきなり校長先生と担任の先生、あとは進路指導の先生に説明しました。

電話では伝わらないと思ったので直接会って話しをしたら、「学校もできるだけ応援します」と先生方も言ってくれたんですけど、その代わり学校生活をちゃんとできないとダメですよと。

HWSM 好きなこと、やりたいことをやるためには、ですね。

保宏(父) 色々なことが校長先生の決裁に委ねられるので、他の生徒の手本になるような学校生活を送っていないといけないわけです。

あとはレース前にはかならず6者面談があって、書面で「今回はこういうレースで、こういう活動をしてきます」というのを提出して、それに対して学校側からも休んでいるあいだの課題が出されます。だから海外にも課題を持って行ってるんですよね。

僕たちの海外レースってレースだけじゃなくて、食事は自炊してるからスーパーに買い出しも行くし、洗濯もコインランドリーに行ってるし、洗濯しているあいだに息子は課題をやってたりするし、日常生活のなかにレースがある感じで。

アメリカでレースって聞くと華やかに思うかもしれないですけど、実際はかなり地味なんです。

HWSM 学校生活では試験もあると思いますが、それもしっかりやらないといけませんね。

保宏(父) 試験の結果が悪いとレース活動にも影響が出てしまいます。あとはレースが終わったら校長先生にレポートを持って行って、きちんと報告もしています。

HWSM ちなみに通知表の成績はどうでしたか?

進之助(子) ……悪かったです。

HWSM レース1年目ということもあって、難しい部分もありましたよね。アメリカにいって英語は上達しましたか?

進之助(子) そんなに喋れないんですけど、テストも英語だけはめっちゃ点数が良かったです。

HWSM アメリカに行って意識が変わったのでしょうか?

進之助(子) そうですね。英語にめっちゃ興味を持ったというか、英語が楽しく思えてきて勉強するようになりました。

HWSM 学業との両立は大変だと思いますが、保宏さんの奥様は水上バイクのレースについてどう思っていますか?

保宏(父) バイクの時点で反対はされてたんですけど、しばらくしたら「もうあなたに任せる」と言ってくれて。その代わり息子の下に娘がいるんですけど、「娘のことには口出さんとって」と言われてます(笑)。

HWSM ではレースに出ることも応援してくれているのですね。

保宏(父) はい、そうですね。やっぱり家族のバックアップなしでは絶対に挑戦できないことなので、それはもう家族には理解いただいている状況です。

妹からしたら「お兄ちゃんばっかりズルい」となりそうですけど、そういうことを一切言わない。僕としては素晴らしい娘だなと思います。

今後のレース活動と目標

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HWSM 2024年のレース活動について教えてください。

進之助(子) 2023年と同じで、5月にハンティントンビーチ、10月にレイクハバスのワールドファイナルに出る予定です。

HWSM 2023年は現地に送ったマシンが間に合わないなどのトラブルもあったようですが、今シーズンは2年目ということもあって円滑に進められそうですか?

保宏(父) ロサンゼルスに拠点といいますか、昨年送ったマシンを置いてもらえることになったので、自分のマシンに乗れないということは無くなりました(笑)。

これが昨シーズンのレース活動のもっとも大きな成果のひとつでもあります。日本で同じマシンを使ってテストして、それを現地に置いてある本番艇にフィードバックできるので、そういった意味でも一歩進んだレース活動ができそうです。

あとはフィリピンからレースの招待的な話しもいただいていたり、5月と10月のあいだにもう1回ぐらいはアメリカのレースに出ておきたいなと思ってます。

HWSM ずばり、目標は。

進之助(子) 今シーズンは2年目でもうバリバリいけるんで、どのレースでも5位以内にはかならず入るようにがんばります。

父から子へ、子から父へのメッセージ。

取材協力

FORCE
https://tw1.jp/

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