【レポート】シーバードサーフ90藤沢『PWC技術交換会』

水上バイクを用いた社会貢献活動を目指す団体に、水上バイクの提供や広報活動などの支援をおこなっているシーバードジャパン。

このシーバードジャパンから水上バイクの提供を受け、シーバード活動をおこなっている拠点は全国に54か所(2025年10月時点)ありますが、各拠点の母体は水上バイク販売店やマリーナ、ライフセービングクラブなど、さまざま。主な活動エリアも海や川、湖と異なります。そのため、それぞれに得手不得手や課題が異なり、水上バイクの扱いに関しても、メンテナンスから運用まで、知識・技術・経験の差があります。

昨年開催されたシーバードカレッジでの「シーバードサーフ90藤沢」の佐藤 譲さんの呼びかけにより、今回の技術交換会が実現しました。

そんな拠点間の差を埋め、各拠点が水上バイクを用いた活動を適切に継続できるようにするために開催されたのが、この『PWC技術交換会』です。2025年10月26日(日)に、「シーバード江戸川」の母体であるMG MARINEを会場に、関東を中心に6拠点から17名が参加して開催されました。

午前の部の前半は、MG MARINEのメカニックの渕さんが担当し、水上バイクのメンテナンスや洗浄、保管方法などについて講義。後半は、ウォーターリスクマネジメント協会の今西理事長から、水上バイクレスキューに欠かせない知識や技術、体力、救助活動に対する考え方などが紹介されました。

メンテナンス講座の質疑応答で多かった質問がバッテリー関連。海で活動する拠点が多いからか、塩害対策についても質問が集中。WRMAの講座では、救助活動だけでなく日常生活にも役立つ思考の枠組み『識別・評価・制御・実行・評価』について解説。

午後の実技編では、要救助者の意識あり・なしを想定した救助訓練を実施。

本来であれば基本操船の訓練を終えてから取り組む内容であるため難易度は高く、上手くできないひともいました。

ただし、特に今回のような短時間の訓練で大切なのは上手くやることではなく、いまの自分にできないことを知ることだと思います。その気づきが、できるようになるために行動するキッカケとなれば、それは大きな学びです。

冷たい水に飛び込み、雨に打たれながらも熱心な訓練が続けられました。

今回の技術交換会では、参加者に多くの気づきがあったようです。それぞれの拠点に戻ってもその気づきを忘れず、次の行動へと繋げていくことで、日本の水辺がより安全・安心なものへとなっていくことを願います。


シーバードジャパン
https://www.sb-pwc.jp/

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