桟橋にぶつけたり、他船にぶつけたり、ベテランライダーでも意外と上手にできるひとが少ない離着岸。係船に必要なロープワークも、忘れているひとが多いですよね。
ここでは年間200日以上も水上バイクに乗っている、MG MARINEの鈴木インストラクターに離着岸と係船のポイントを解説してもらいました。
水上バイクを真横にスーッと動かす方法、知ってますか?
着岸テクニック
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桟橋への着岸を苦手としているひとの共通点は、アプローチの速度が速すぎること。
速すぎるから慌ててスロットル操作が大きくなり、急に船体が動いてさらに慌てる悪循環に陥ったり、桟橋直前で急減速して、自艇の引き波にあおられ、桟橋や他艇に接触したり……。
そもそも桟橋周辺は、ひき波の立たない時速5 ~ 8キロ程度、もしくはそれ以下での徐行が原則。
いうなれば、モタモタしてもいいんです。
堂々とモタモタして、さらに何度やり直してもいいんです。時間がかかっても、恥ずかしくありません。勢いよく桟橋や他艇にぶつからなければ、それは成功です。
動画のように低速でアプローチしても、いきなりは上手くいかないかもしれない。少しずつ慣れていきましょう。
Point!
- 桟橋から出てくる船を優先する
- 桟橋付近は最徐行
- リバースも使って速度をできるだけ落とす
- アプローチのイメージを明確に
- メカニカルリバースも基本は同じ
離岸テクニック
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係船ロープを外してから水上バイクに乗り込み、船体が桟橋から離れないように手や足で抑えながらキーを挿してエンジンを始動。
桟橋を離れてからエンジンがかからないと戻れなくなるので、この手順を守りましょう。ハンドルは真っ直ぐのまま、桟橋を押し出すように真横に離岸するのもポイントです。
外したロープが水に垂れていると他の水上バイクが吸い込む可能性もあるので、桟橋にキレイにまとめるか自船に収納しましょう。ぐちゃぐちゃのまま放置するのはNGです。
また水上バイクの船尾は思った以上に長く、離着岸の際に桟橋や他の水上バイクに接触することも。長さの感覚を覚えることも重要です。
Point!
- 桟橋付近は最徐行
- 最初に係船ロープを外す
- ロープは放置しない
- キーは乗り込んでから挿し込む
- エンジン始動は離岸前に
- 船尾の接触に注意
係船テクニック
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係船ロープは船体後方のスターンアイに結ぶのが基本で、船体前方は補助的な係船と覚えておきましょう。前方で補助的な係船をしたうえで、フェンダーを使用して後方を張り気味にするのがベストです。
アイが奥まっている場合は、あらかじめ輪になったロープを結んでおくと係船がラクになります。グラブバーは破損する危険があるため、係船ロープをかけるのはなるべく避けましょう。
またロープの使用後は、次回もスムーズに使えるようにきちんとまとめて収納することをオススメします(ロープのまとめ方は動画をご覧ください)。
Point!
- 係船は船体後方がメイン
- 船体前方は補助的な係船
- 混雑する場所では槍付けが有効
- 使用後のロープはまとめておく
撮影協力|MG MARINE