K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.115|船長の自覚

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K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


あなたは水上バイクに対して、どのようなイメージをお持ちですか?

普段から楽しんでいるひとなら、爽快感のある素晴らしいノリモノだと感じているでしょう。

真夏の太陽のもと、水しぶきを浴びながら水面を滑走したり、秋や冬の澄んだ空気とともに見られる絶景などは、水上バイクならではの体験といえます。

友人同士でタンデムしながら少しだけ無茶な操縦をするのも、スリリングで刺激的な体験を求めてのことかもしれません(絶対に推奨はしませんが)。

その一方、水上バイクに馴染みがないひとはどのようなイメージを持っているでしょう。

社会的に誰もが認める、素晴らしいノリモノだと思っているでしょうか。

昨今の報道を見る限り、そうではないように思います。

今は過敏になっているひとも多く、「水上の暴走族」「やんちゃなノリモノ」というイメージを持つひとも少なくないでしょう。

話は変わりますが、K38 JAPANでは水上バイクを公的利用する際の安全運行教育を実施しています。

消防士や海上保安官などのいわゆる「プロ」に水上バイクの特性や機能、安全な航行に必要な操縦スキルなどをお教えしているわけですが、なかでも重要なのがマインドセット学習だと考えています。

「プロの操縦者は、プロとしての自覚を持って水上バイクに乗船する必要がある」という考え方を学ぶもので、これはレジャーユーザーにも通じる部分があります。

水上バイクは一般的に「遊びのアイテム」です。

そのイメージが悪いわけでは間違っているとも思いませんが、不用意にスピードを出したり、同乗者をわざと落水させたり、自分勝手な考えで操縦することで周囲に迷惑をかけたり、大きな事故に繋がることも多々あります。

それらはすべて操縦者である「船長」の責任であり、水上バイクそのものが悪いわけではまったくありません。

水上バイクをレジャーで楽しむみなさんは海上保安官のようないわゆる「プロ」ではありませんが、れっきとした小型船舶の「船長」です。

その自覚をもって水上バイクを操縦することが、気の緩みや安易な行動の抑止につながるでしょう。

繰り返しになりますが、水上バイクに対する周囲のイメージを作り上げているのは、良くも悪くも船長であるみなさんです。

そのことを忘れないようにしましょう。

そしてK38 JAPANでは、これからも水上バイクの安全運行の見本となるような教育を進めていこうと思います。

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