万が一に備えて正しい知識を
ガス欠、ゴミ吸い、エンジントラブルなどなど。
どれだけ日々のメンテナンスを万全にしていても、水上で航行不能になる可能性はゼロにはなりません。
自分や仲間が動けなくなった場合に備えて、曳航の方法やちょっとしたコツを覚えておきましょう。
動画で解説
第一回目の今回は、航行不能になったらやるべきことと曳航用のロープについて、MG MARINEの鈴木インストラクターに解説してもらいました。
ぜひ参考にしてみてください。
記事でも解説
文字で読みたいよ!というひとのために、動画の補足も含めて下記にまとめていきます。
航行不能になったらまずやるべきこと
航行不能になった場合、自分の安全確保が最優先。
他船が接近してきたら、大きく手を振ったり信号紅炎を使って自分が動けないことを知らせましょう。
危険な場所に流されそうならアンカリングするべきですが、もしアンカーを持っていない場合は、中身の入ったペットボトルなどの重量物をロープに結んで沈めるだけでも流されにくくなります。
そうして安全な状態を確保してから、曳航の準備をはじめましょう。
もし単独で出航していた場合は、出航したマリーナもしくは海上保安庁(118番)に救助を要請するしかありません。
水上では何があるかわからないので、単独での出航はやめておいた方がよいでしょう。
曳航に適したロープの種類と長さ
動画内では強度が高い綿ロープをオススメしていますが、ロープワークが必要になります。
一方、伸縮ロープならロープワークは不要ですが、一本ではやや短いという特徴があります。
それぞれの特徴を覚えておきましょう。
ロープの長さは水上バイクメーカーによって推奨値が異なりますが(各メーカーの数値は取扱説明書を参照)、今回レクチャーしてくれたMG MARINEの鈴木インストラクターによれば「10 ~ 15mぐらいが目安」とのこと。
霧などで視界が悪い場合や混雑している水域では、ロープが長すぎると他艇が気づかず曳航「される」艇とのあいだに入ってしまう可能性もあります。
逆に短すぎると追突の可能性があったり、曳航「する」艇のジェット噴流が曳航「される」艇に当たってしまうので注意しましょう。
またロープを収納する際は絡まないようにしっかりまとめておき、すぐに取り出せる場所に収納しておくことも重要です。
取材協力
MG MARINE