生駒 淳の国内レース参戦記#03|JJSBA最終戦 南あわじ大会

生駒 淳の国内レース参戦記#01|2020 JJSF&セレクションレース第1・2戦
生駒 淳の国内レース参戦記#02|2020 JJSF&セレクションレース最終戦
JJSBA THE LAST CHAMPIONSHIP GRAND FINAL南あわじ大会レポート

2020 JJSBA THE LAST CHAMPIONSHIP GRAND FINAL南あわじ
兵庫県南あわじ市 慶野松原海水浴場 2020年10月24日~25日

2020年10月23日(金)
2年前の奇跡よふたたび!! 550でJJSBAに参戦

今回は「2020 JJSBA THE LAST CHAMPIONSHIP GRAND FINAL南あわじ」に参戦して来ました。

JJSBA(日本ジェットスキー協会)はカワサキが運営する、日本でもっとも歴史のあるレース団体ですが、惜しくも今シーズンでの解散が発表されていて、今大会はラストシリーズの最終戦になります。

ちなみにジェットスキーという名称は、カワサキ(川崎重工業株式会社)の登録商標。ヤマハはマリンジェットで、BRPはシードゥというのが正しい呼び方になります。

なんとなく水上バイクのことを「ジェットスキー」と呼びがちですけど、カワサキ以外の水上バイクを「ジェットスキー」と呼ぶのは、実は間違いなんですよ(笑)。

そんな豆知識はさておき、自分がなぜこの大会に参戦したかというと、湘南の55 HEAVENというチームで550クラス(LEGEND HEAT 440 / 550)の表彰台を独占したい!! ということになったから。

とはいっても自分が550に乗るのは2年ぶりで、いつも練習しているわけでも、昔は550でレースに出ていた、というわけでもありません。

2年前に乗ったときは、オーバーヘッドの高波で大荒れのレースだったこともあり、まぐれで3位入賞。これは運が良かっただけと自覚していますが、荒れることが多い南あわじの大会なら、2年前の奇跡がふたたび起きるかも!?

ということで、自分は補欠で招集されたわけです(笑)。

23日(金)の朝、羽田から徳島空港まで飛行機で行き、そこからレンタカーを走らせて1時間ほどでレース会場に到着。

さっそくレース海面を見てみると、これで550のレースをやったら誰も帰って来られないよ!! というほどの超荒波。

ブイを打つこともままならない荒れ水面で、マーシャルの方々もウェイティング中だったので、会場を後にしてまずは淡路島の水上バイクショップ、ネオ・ビーチ・デポへ。

代表の山崎直美さんにご挨拶したかったのですが、あいにく留守だったので近くの回転寿司で地魚をいただき、少し買い物をしてから今日のホテルとなる国民宿舎 慶野松原荘へ向かいました。

レース会場の目の前という最高の立地なので、JJSBAの南あわじ大会といえばココ!! という定番のお宿。

レース関係者の御用達ホテルですが、レースが無ければココに来る機会も減ってしまうんだろうなあと思うと、少しセンチメンタルな気持ちになりました。

ホテルには湘南から送った550が5艇とX-2が1艇、それと愛妻アケのSX-Rを1艇積んだ4トントラックが到着していたので、全艇を降ろして翌日の準備を終えてからチェックイン。

ホテル内のうずしお温泉で移動の疲れを癒やしたら、美味しい食事とお酒でささやかな宴会です。コロナ禍なので部屋でこじんまりと、ですけどね(笑)。

2020年10月24日(土)
前日よりさらに大荒れ!? スタートからもみくちゃに

朝起きて部屋の窓から見る限り、昨日よりさらに波が高いような……。

今日は自分のレースは無く、アケやチーム員のサポートです。結局前日はコースブイを打てなかったようで、この日の午前中に打つ予定だったそうですが、相変わらず波が高いため急遽5点ブイの簡単なコースに変更。

スタート方法はホルダーがマシンを抑えきれないほどの高波なので、沖合からのローリングスタートとなりました。

まずはアケのレースですが、大荒れの海面で波にのまれてスタートできないひとが続出。

アケは最初の方に上手く沖に出られたので良かったですが、リタイアするひともいたほどで、いったん仕切り直しに。

みんなが波にもまれているあいだ、アケは沖で荒波のなか20分以上待機させられていたので、スタートのときには船酔いしていたとか(笑)。

ようやく準備が整い、いざ仕切り直し。アケのスタートはまずまずでしたが、1ブイ手前で1台抜かれ、1ブイで1台抜かれ、ホームストレートで1台抜かれ、途中で1台抜かれて5位でゴール。

5位ならまだ表彰台を狙える範囲なので、ひとまず及第点でしょう。

2020年10月25日(日)
まさかの結果で有終の美!! 37年の歴史に幕

今日は自分たちが出場する550のLEGEND HEATがあります。

まずは朝イチに全体のライダーズミーティングがあり、そのあとにLEGEND HEATのライダーズミーティングがおこなわれました。

そこでは1発勝負にするか、午前と午後の2回走るかが話し合われ、選手による多数決の結果、ほとんどのライダーが2回走りたいということで2ヒート制に決定しました。

プラランが終わると、すぐにLEGEND HEATがスタートです。エントリーは14艇でしたが、2艇がDNRで12艇がグリッドに並びました。

グリッド抽選の結果はアウト側でしたが、前日とは打って変わって波がほとんど無く、自分としてはちょっぴり残念(?)なコンディションに。

スタートと同時に両脇から速いマシンにかぶせられてしまい、1周目は何位かわからないぐらいでした。

でも諦めずに走っていれば何かあるかもと思い、がむしゃらに走り続けた結果5位でフィニッシュ。これならまだまだ表彰台が狙える順位です。2ヒート制で良かった(笑)。

LEGEND HEATのあとにアケのレースがあったので、自分がホルダーを担当。今日は波が無かったのでローリングではなく通常のスタート方法に戻っていました。

ドンピシャのタイミングで飛び出していき、1ブイはトップで通過。3ブイあたりでイン側から来た選手に抜かれてしまったのですが、バックストレートは諦めずに外から全開でいき、そのまま左に曲がった瞬間!!

どこかへ飛んでいきました(笑)。

マシンだけがかなり前方に走っていき、本人ははるか後方で浮かんでいるのが見えたのですが、マーシャル艇との距離があったためすぐにはレスキューされず。

次々と抜かれてしまい、大急ぎで乗り込んで走り出したものの結果はビリでした。

でも総合は5位だったので、本人いわく「上出来」だそうです(笑)。

その後お昼ご飯を食べてノンビリしていたら、午後だと思っていたLEGEND HEATの2ヒート目を午前中にやるということで、大急ぎで準備をはじめました。

グリッドは1ヒート目の着順ではなく再抽選で、自分はインの2番目に。今回もスタートと同時にかぶされ、かなり後方からのレースに。

波はそれほど無かったのですが、座って乗った方が安定するし速いと思ったので、バックストレートは座ったまま全開で走ってみたら何艇かパスできました。

やっぱり自分にはこれが合ってる!! と思ったので、ちょっと立ったらすぐに座って全開を繰り返していたら、意外と順位が上がったような。

そのまま何位かもわからずゴールしたのですが、なんと2位でした!! まったく手応えはなかったんですけど(笑)。

ということで4位と2位で、総合2位というまさかの結果に。良い意味でやってしまいました(笑)。

55 HEAVENでの表彰台の独占も達成できましたし、お手伝いしたA SKIの桜井さんとOP SKIの佐藤くんは優勝してふたりともシリーズチャンピオンに。OP SKIの戸賀瀬くんもシリーズランキング3位で、デビューイヤーとしては上出来の結果でした。

レース終了後は今大会で幕を閉じるJJSBAの式典があったので最後までいたかったのですが、飛行機の時間が迫っていたので泣く泣く帰ることに。

歴史ある団体の最後を見届けられなかったのは残念でしたが、耐久などのエンジョイレースは継続していくそうなので、今後もジェットスポーツを盛り上げてほしいですね。

そしていつの日か、もう一度クローズドレースを復活してくれることを切に願います。

#1 POUND ONE
#86 生駒 淳

水上バイクやボート、各種マリンスポーツの新鮮情報をお届けする、ホットウォーター公式LINE。雑誌企画『みんなのPWCライフ』への写真投稿もできます。
LINE友だち追加はこちら
いいね! お願いします
広告