K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.103|トレーラーにも気を配りましょう


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


秋から冬へと移り変わり、水上バイクはシーズンオフ、というひとも増えてくるころでしょうか。

一方で、季節を問わずあちこちに足を運び、水上バイクを楽しんでいるひともいるでしょう。

今回は水上バイクの運搬に用いられる、ボートトレーラー(以下トレーラー)の日常整備について触れたいと思います。

トレーラーを公道で牽引するには「道路運送車両法」により牽引車(トレーラーを牽く車両)と同様に、原動機を持たない被牽引車(トレーラー)にも保管基準や自動車検査が定められています。

トレーラーは構造がシンプルで整備箇所は少ないですが、車軸やハブベアリング、ハブ内のグリスやオイルシールなどのトラブルは、車軸の折損や車輪脱落の原因になる可能性も。

そしてそれらのトラブルは牽引不能に陥るだけではなく、他車を巻き込む重大事故に繋がることも、しっかり認識しておきましょう。

またスロープなどでトレーラーの車軸まで入水させて上下架していると、車軸やハブ内にも水が浸入しています。

特に海水の場合は、浸水後のケアを怠ると車軸とハブベアリングにサビが発生し、固着することも。

そして固着したトレーラーを無理に動かすと、車軸やハブベアリングが傷つき、摩擦で発熱や発火を引き起こしたり、傷から割れや破損(破断)することも。

深刻な事態に陥らないためには、日常のケアがとても重要になります。

日常的な整備については3つのポイントを以下で簡単に紹介しますが、ハブの分解など、販売店での作業が水上されている項目もあります。

メンテナンスする際はトレーラーの取扱説明書をかならず読み、不安なことがあれば販売店にお願いするようにしましょう。

トレーラーの日常メンテナンス

  1. ハブベアリングへのグリスアップは定期的におこないましょう。ただしハブを入水させた場合は、帰宅後のグリスアップと合わせて、早めに販売店で分解整備することをオススメします。
  2. 入水して使用している場合、灯火類の配線が腐食していないか定期的に確認しましょう。
  3. ヒッチメンバーとボールマウントの取り付け部に、不具合や損傷がないか確認しましょう。併せて牽引車両に接続するカプラーも、損傷の有無とグリスの状態を確認しましょう。

重要なポイントのみ抜粋しましたが、この他についてはまたの機会にお伝えできればと思います。

水辺での安全「運航」と併せて、無事に帰宅するまでの安全「運行」も水上バイクを楽しむうえで必要不可欠な要素といえます。

陸上も含めて、すべてのリスクを回避できるように常日頃から意識しておきましょう!!

K38 JAPAN

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