ニール小林 Neil Kobayashi
ヤマハ発動機に在籍中はウェーブランナーやボートのデザインを担当し、現在も日本および海外で活躍するボートデザイナー。携わったノリモノは世界145か国以上の水上で使用され、取得した特許は約170件にのぼる。1947年7月生まれ。東京都出身。
「ウェーブランナー(マリンジェット)の父」と呼ばれるニール小林氏がアメリカ在住時からコレクションしてきた、アメリカならではの「水上バイクのおもちゃ」の数々を紹介してもらいます!
水上を走るプラモデル
1990年代初頭にシッティングタイプの水上バイクが世界的に普及すると、中国でも水上バイクが製造販売されるようになり、その後プラモデルも登場。
今回紹介する「WATER CRAFT」というプラモデルも、香港で製造販売されたのちにアメリカへ輸出されたものです。
船体ステッカーには「Speedcraft」というモデルネームが刻まれていて、全体のフォルムは中国で初期に販売されていた水上バイクにも似ています。
ただシート下にショックアブソーバーがついているところを見ると、当コラムで前回紹介したSea-Doo XPの影響を受けたのかもしれませんね。
なお現在、中国には数社の水上バイクメーカーがあるようですが、HISON(SEAJET)やSANJというブランドが人気のようです。
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このプラモデルは子どもたちがプールなどで使いやすい形と大きさで、見栄えもよく、さらに船内にバッテリーを入れてスイッチをONにすると、ジェット推進ではありませんがプロペラを回して前進することも可能。
後部のラダーを左右にセットすることで、旋回もできます。
ちなみにWATER CRAFTという名称は、水上バイクが「PWC」と呼ばれる以前にアメリカでも使われていました。
ヤマハでも当初は総称名に相応しい名前が見当たらず、WATER VEHICLE( 日本ではMarine Jet)と呼んでおりました。
JOYSTAR INTERNATIONAL(HK)CO.LTD
WATER CRAFT
カラーはホワイト・ブルー・レッド・オールレッドの4 色で、オールレッドのみ初期に販売されたようでパッケージなどに若干の違いが見られますが、寸法や形状は同じです。
ALL REDは1997年ごろにカリフォルニアのアウトレットで購入し、その他は同じくカリフォルニアのウォルマートで購入しました。
フロア右のON-OFFスイッチでプロペラを回して走らせることができます。また後部のラダーを左右にセットすることで旋回が可能です。
※購入時期、購入場所、購入価格は筆者の記憶を元に記載しています