ニール小林 Neil Kobayashi
ヤマハ発動機に在籍中はウェーブランナーやボートのデザインを担当し、現在も日本および海外で活躍するボートデザイナー。携わったノリモノは世界145か国以上の水上で使用され、取得した特許は約170件にのぼる。1947年7月生まれ。東京都出身。
「ウェーブランナー(マリンジェット)の父」と呼ばれるニール小林氏がアメリカ在住時からコレクションしてきた、アメリカならではの「水上バイクのおもちゃ」の数々を紹介してもらいます!
マリン先進国は幼児期から英才教育?
世界の水辺を歩き回ると、マリン先進国である欧米と日本の違いは幼児期からマリンに接する機会と教育の有無ではないかと感じます。
詳細は何かの機会に話したいと思いますが、今回ご紹介する水上バイクのミニチュアも、マリンを身近に感じさせるオモチャのひとつといえるでしょう。
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最初に紹介するのはアメリカの玩具ブランドで有名なBUDDY-L(バディL)社の、就学前の幼児を対象としたもので、水上バイクを楽しく運ぶ様子がわかるものです。
パッケージにはアメリカの玩具安全基準に合致している事や、箱がリサイクル可能である事などが書かれ、またプラモデルには鋭利な部分が無く小さなお子さんでも安心して楽しめるように工夫されています。
水上バイクの他にもボートなどをけん引するシリーズもあり、こうした物に触れることで幼児期からマリンに対して極めて自然に馴染んでいくのだと思われます。
1997年ごろにカリフォルニアのターゲット(大手スーパー)で購入しました。
BUDDY-L Inc
PRESCHOOL TOW TEAM
次はドイツの有名玩具メーカーであるPlaymobil( プレイモービル)社のプラモデルで、幼児が水上バイクに乗船しているものです。
非常に可愛らしいパッケージには、「幼児が飲み込まないように」という注意書きがあります。
水上バイク以外にもモーターボートやセールボート、カヌー、さらには水上飛行機などもあります。
こちらも2000年ごろにカリフォルニアのターゲットで購入しました。
Play Mobil Malta Ltd
SEA RIDER
そして最後のひとつは、アメリカのグリーティングカードで有名なHallmarkCards(ホールマーク)社がオーナメントとして製作したYule Tide Runner(クリスマスランナー)です。
後席に乗っているのもトナカイではなくペンギンで、『サンタは波を横切り、通り過ぎる時に叫びます。“トナカイはいらないよ、これで本当に飛べるから”』というもので、夢がありますね。
こういったモチーフに水上バイクが起用されるのも欧米ならではでしょうか。
こちらも2001年ごろにカリフォルニアのターゲットで購入しました。
Hallmark Cards Inc
Yule Tide Runner
※購入時期、購入場所、購入価格は筆者の記憶を元に記載しています