K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。
全国各地で真夏日が観測され、いよいよハイシーズンは目前。
これからは水上バイクに乗るためゲレンデに赴く機会も多くなると思いますが、それと比例するようにトレーラーのトラブルが増える時期でもあります。
スロープや砂浜から水上バイクを上下架する際、トレーラーごと水に浸けていませんか?
ほとんどのひとが当然のように浸けているような気がしますが、そのまま放置しておくと思わぬトラブルに見舞われることもあります。
ということで今回は、水上バイクの運搬に欠かせないトレーラーのメンテナンスについてお話ししていきましょう。
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先ほどもお話ししたとおり、スロープや砂浜から水上バイクを上下架する際はトレーラーごと水に浸けているひとが大半でしょう。
実はこの方法、トレーラーメーカーは推奨していません。
マックストレーラーの取扱説明書には「PWC(水上バイク)を積み降ろしする時は、できるだけトレーラーを水中に浸けないことをオススメします」と書かれています。
テールランプが水に浸かってしまうと、当然のことながら各部に水が浸入しますから、それを放置していると電装系の接点が腐食して点灯不良を起こす可能性もあります。
最悪の場合、トレーラーをけん引している車両側の電装部品にダメージを与える可能性もあります。
やむを得ず水に浸けた場合は、使用後にかならず各部のグリスアップをおこないましょう。
腐食を防ぐのはもちろん、点検時に固着して電球が外れないといったトラブルも回避できるはずです。
車軸が浸水した場合も同様で、メーカー指定の方法でグリスアップしましょう。
テールランプをコーキングして防水処理する方法もありますが、何かの拍子にわずかな隙間から水が浸入する可能性があり、そして密閉空間に入り込んだ水はなかなか抜けません。
それが腐食の原因となるので、この方法はオススメはしません。
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テールランプが点灯していないと後続車から追突されたり、事故を招く原因となります。
水上バイクを積載したトレーラーは2艇積みなら総重量が1トンを超えますから、車軸や連結部分に不具合があった場合、重大な事故に繋がる可能性もあります。
それを防ぐためにも日々のメンテナンスが必要不可欠であり、トレーラーをけん引する前にはかならず運行前点検もおこないましょう。
テールランプの不点灯は乗車中では気づけませんし、車軸や連結部分の不具合も同様です。
これからの季節、長期休暇を利用して遠征するひともたくさんいるでしょう。
水上バイクに乗る前後も、どうか安全第一でお願いします。