K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。
今年の夏は命の危険を感じるような暑い日が何日も続きましたね。
この記事が公開されるころにはマリンレジャーのハイシーズンもひと段落しているかと思いますが、振り返ってみると水辺の事故は今年も少なくありませんでした。
ご家族を亡くされた遺族の方々には、心よりお悔やみ申し上げます。
なかでも多く見受けられたのが、子どもたちの溺水でした。
このようなことが相次ぐのは無念でなりませんが、そんな悲しい事故を何とかして無くしたいと奮闘している方が香川県にいらっしゃいます。
今回は「ライジャケサンタ」としてご活躍中の森重裕二さんの活動を、ほんの一部だけですがご紹介したいと思います。
◇ ◇ ◇
このコラムを目にしている方の多くは、何かしらのマリンレジャーを経験しているひとが大半でしょう。
特に水上バイクユーザーが多いと思いますが、そんなみなさんのなかには、ライフジャケットに命を救われた経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
実際に起きてしまった水辺の事故を振り返ってみても、ライフジャケットを着用していれば防げたものが多い印象です。
特に小さなお子さんの場合、水辺で遊ぶ際はかならずライフジャケットを着用してほしいと切に願いますが、一般的にその認識は低いと言わざるを得ないのが現状です。
森重さんはそんなライフジャケットをもっと身近に感じてもらいたいという思いから、香川や滋賀、愛媛、高知、大分、広島、北海道、富山、徳島、静岡、鳥取、島根といった13の地域に「ライフジャケットレンタルステーション」を開設し、多くの子どもたちの命を守っています。
また正しいライフジャケットの着用方法を啓蒙するため、絵本「かっぱのふうちゃん」を出版。
多くの子どもたちや教育者たちに愛読されています。
さらには「子どもたちにライジャケを!」をテーマにクラウドファンディングを開設し、今年も7県に360着のライフジャケットと、31道府県に1114冊の絵本「かっぱのふうちゃん」を寄贈されています。
◇ ◇ ◇
我々も森重さんと同様に、水辺のレジャーに携わる者としてライフジャケットの着用意義と正しいライフジャケットの着用方法をこれからも伝えていければと思います。
そしてこのコラムを読んでくれたみなさんは、水上バイク乗船時はもちろん、水辺ではライフジャケット着用が必須であると思ってもらえればうれしいです。
悲しい事故を未然に防ぐためにも、ひとりひとりが強く意識しましょう。
そしていつかは、水辺で遊ぶひと全員が当たり前にライフジャケットを着用する日が来てほしいですね。