ボタン操作で誰でも簡単着岸
ヤマハの水上バイク「WaveRunner(ウェーブランナー)」と同じジェット推進システムを採用した「SPORT BOAT(スポーツボート)」は、すぐれた加速性能と高い運動性能を誇り、さらにはインペラが露出していないことから船外機艇よりも浅瀬を航行できるボートです。
船尾のスペース(スイミングプラットフォーム)も使いやすく、様々なマリンプレイを快適に楽しむことも可能。ラグジュアリーな質感やデザイン性の高さも人気の要因で、トレーラブル可能な19フィートから27フィートまで多彩なモデルがラインアップされています。
機能面においても従来の常識を覆す革新的なアイデアが多数採用されていますが、なかでも注目すべきは「DRiVE X」でしょう。
ボタンとハンドル・パドル操作で「横移動」「桟橋にホールド」「その場回頭」といった動きを実現するこの先進機能により、さらにスムーズな着岸が可能に。
今回はスポーツボートのフラッグシップ、275SDXでその機能を体感してきました。
繊細で直感的な操船が可能に
各機能の操作方法はいたってシンプルで、まずはハンドル下の「MODE」ボタンを押してDRiVE Xモードに切り替えます。
横移動
ボタン操作でボートが真横に移動するため、桟橋への着岸が容易になる夢のような機能。
DriVE Xモード起動時にハンドル右上の矢印ボタンを押し続ければ右舷側(スタボーサイド)に進み、左上のボタンを押し続ければ左舷側(ポートサイド)に進みます。
ハンドル背面のパドルで前後進の推力が調整できるため、横移動中でも前後位置の修正が可能です。
なお着岸する際は桟橋の少し手前でボタンから手を離し、惰性で接近するのがコツです。
ドックホールド
船体が桟橋から離れにくくなるため、着岸後の係船や乗り降りがスムーズに。
左舷着岸ならハンドル左上、右舷なら右上の「DOCK HOLD」ボタンを一度押せば、自動的に桟橋側への推力を発生してくれます。
もし潮流などの影響で桟橋から離れてしまう場合は、「HIGH MODE」ボタンを押すことで推力をアップできます。
ドックホールドを含むDRiVE Xの各機能を使用すると、当然ながら噴流やひき波が発生します。
周囲の状況を確認したうえで使用しましょう。
ピボットターン
ハンドル左の「PIVOT TURN」ボタンを押してハンドルを左右いずれかに切るとその場で回頭する機能。
従来よりも小回りできるため、狭いスペースでも船体の向きを変えることが可能になります。
広大な居住空間を誇る275SDX
DRiVE Xがあればスポーツボート最大サイズの大型船体も意のままに操れそうですが、もちろん275SDXの魅力はそれだけではありません。
余裕のある船内スペースはさすが27フィートモデルで、多人数が乗船しても窮屈な思いをすることはなさそう(定員13名)。
広々としたウォークスルーを採用したデッキレイアウトで、多彩なシートアレンジも可能。
様々なマリンプレイを快適に楽しめます。
ストレージや各種装備も充実しており、各部の加飾や心地よい肌触りのシートやマットなど、質感の高さはさすがの仕上がりです。
スポーツボートらしい軽快な運動性能
スポーツボート最大の27フィートと大型なモデルですが、1.8Lの過給器付きエンジンを2基搭載することで圧倒的なスピード性能を実現しています。
電子制御式のDBW機構の採用により、1本のシフトレバーで2基のエンジンを同時にコントロールすることも可能です(シングルレバーモード)。
DRiVE Xをはじめとした先進的な機能、広大な居住空間、充実した装備、高級感のあるデザイン、そして圧倒的なスピード性能と、すべてを備える275SDXは最先端にして最高峰のスポーツボートといえるでしょう。
2023 YAMAHA SPORT BOAT
275SDX
3196万5956円(税込)