K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.142|準備と備えを万全に


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


2024年も間もなく3か月が過ぎようとしていますが、冬の天気予報を見ていると、北海道と沖縄の寒暖差にはいつも驚かされます。

20℃以上の気温差がありますし、また日本海側と太平洋側では積雪量の違いもあり、多用な気象・気候により生活環境はまるで違うのだろうなと想像できます。

それと同時に、2月に関東地方で夏日やそれに近い気温となるなど、同じ地域でも年々、生活環境に変化が起きていることでしょう。

水上バイクに乗るひとも暑さ寒さの影響を大きく受けますから、寒暖差で体長を崩さないようご自愛ください。

◇ ◇ ◇

ところでみなさん、「準備」と「備え」をどのように使い分けていますか?

似たような言葉ではありますが、調べてみると準備は「かならず起こること(必要なこと)に対して用意する」とあります。

対して備えは「起こるかもしれないことを想定しておこなっておくこと」とあります。

たとえば冒頭でもお話ししたとおり、日本の冬は北と南の地域で大きな気温差があるわけですが、それにともない水の取り扱いが異なります。

マイナス気温が当たり前の北海道では、水道管や道路、クルマのクーラント液などいたるところで凍結が起こりますから、それに対する「準備」が必要であり、インフラとして整備されているところも多いです。

都心部で雪が降ると交通が大パニックになりますが、首都圏にお住まいのみなさんもスタッドレスタイヤなどの「準備」が必要かもしれませんね。

次に「備え」についてですが、近年は地震や豪雨による大規模災害が多いため、災害バッグを用意するひとが増えているようです。

災害はいつ起こるかわからないため、こうした「備え」は必要です。

というように、準備と備えには若干の違いがあるようです。

◇ ◇ ◇

さて、まもなく春を迎えるということで、水上バイクユーザーのみなさんもそろそろシーズンに向けた準備と備えをはじめるころでしょうか。

水上バイクは一度水に浮かべると、潮流や波風の影響でその場を維持することが難しいノリモノですから、陸上でできる準備は確実におこないましょう。

発航前点検の項目と方法は覚えていますか?

ライフジャケットは正しいモノを正しく着用できていますか?

これから走る海域のルールやマナーを覚えていますか?

そして事故などの海難が、いつあなたの身に起こるかわかりません。

最寄りの寄港できる場所や連絡先を事前に調べておくのと、応急手当や曳航に必要なアイテムなども用意しておきましょう。

今のうちから万全の準備と備えをはじめて、今シーズンも安全に水上バイクを楽しんでください。


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