【親子インタビュー】水上バイクフィッシングが繋げる親子の絆|PWC×FAMILY|長谷川家

 

親子で同じ趣味を持つことに、憧れを抱くひとは少なくありません。

コミュニケーションのきっかけになったり、子どもが大きくなっても一緒の時間を過ごせたり、趣味が潤滑油となって関係が上手くいくこともきっとあるでしょう。

近年は水上バイクでも、子どもが免許を取得して親と一緒に楽しむケースが増えています。

ここでは水上バイクが繋ぐ様々な親子の物語を、少しだけ紐解いていきましょう。


幼少期から親子で釣りを楽しむ
長谷川家の物語

インタビューに応えてくれた長谷川敏男さん、奨さん

HWSM 敏男さんと奨さん、先に水上バイクに乗り始めたのは?

奨(子) 僕が先ですけど、父もずっと昔から船舶免許は持っていました。

敏男(親) 30年ぐらい前に4級船舶免許を最初に取って、それが2級になって、今はステップアップして1級という感じです。当時は船の免許で水上バイクにも乗れましたからね。

奨(子) でも水上バイクには乗ってなかったよね。

敏男(親) 友だちと船を買おうかって話しになって、共同で持っていたんですけど、マリーナを探したときに自宅から2時間以内の場所で、一番雰囲気も良かったリバーポートマリーナ(神奈川県平塚市)に置くことになって。それから10年ぐらいは船に乗って遊んでたんですけど、だんだん行かなくなってしまったので手放して。そのあとはヤマハのSea-Styleでレンタルしてましたね。

庭に飾られたJS440は昔敏男さんが乗っていた……、モノではなく知人からもらったオブジェだとか

HWSM ボートではどのような遊び方を?

敏男(親) 最初はウェイクボードですね。まだ小学生にならないぐらいの子どもたちを連れて一緒に遊んでました。

HWSM お子さんは何人?

奨(子) 僕の上に兄がいて妹もいるので3人兄妹です。僕と兄がよく船で遊びに連れて行ってもらってました。

HWSM 当時のことを覚えていますか?

奨(子) 覚えてますよ。それこそまだ幼稚園とかのころだったと思いますけど。

敏男(親) 長男が小学生で、次男の奨が幼稚園とかで、釣りに連れて行ったり、危なくないように体にロープをくくって停まっている船と繋いで泳がせたり。もちろんライフジャケットを着させてですけどね(笑)。小さいころから海で遊んでました。ふたりとも船酔いも全然しなかったので。

HWSM 奨さんは海に行くのは好きでしたか?

奨(子) そのころから釣りが好きで、毎度ワクワクしていたのを今でも覚えています。良い思い出がたくさんありますね。

HWSM もっとも記憶に残っているのは?

奨(子) やっぱり釣りですかね。マダイが何枚釣れたとか、大物が釣れたとか、そういうことは鮮明に覚えてます。

敏男(親) 奨は小さかったから覚えてないかも知れないけど、当時は逗子マリーナ(神奈川県逗子市)の敷地内でユーミン(松任谷由実)のコンサートをやっていたんですよ。日中はレンタルボートでクルージングして、夕方になるとコンサートを聞きに行ったのは覚えてると、長男は良く言いますね。だからうちのファミリーは今でもユーミンが大好きなんです(笑)。

HWSM 最初にボートを所有されたときから、お子さんたちと一緒に遊ぼうと思っていましたか?

敏男(親) そうですね。子どもと同じ趣味を持つことが、家庭をまとめる一番の秘訣だと思っていたので。それこそユーミンのコンサートにしても、逗子マリーナでは1年ごとにやっていたんですけど毎回家族で行って。冬には苗場でコンサートがあるんですけど、それも家族で行って。ボートも自分だけ遊ぶんじゃなくて、子どもたちと一緒に。海とか釣りなら小さいうちから遊べますからね。ボートを手放したあとも一緒に遊漁船に乗ったり。釣り自体は船に乗る前から趣味としてやっていたので。

HWSM 奨さんの海好き、釣り好きは幼少期の影響が大きいですね。

奨(子) 幼稚園ぐらいから船で釣りさせてもらって、小学生で釣り船に乗せてもらっていたので、海とか船とか釣りはずっと身近な存在でしたね。

HWSM 今でもご家族で釣りを楽しまれてますか?

奨(子) そうですね、なんだかんだ途切れることなく。仕事をするようになってからは父が行かなくても、友だちを誘って自分たちだけで行くこともありますけど、いまだに父と兄と僕の3人で新潟まで遠征することもありますし。

HWSM お母さんが一緒に行くことはないのですか?

奨(子) ダメですね、酔っちゃうんで(笑)。

HWSM 奨さんは水上バイクに乗られていますが、いつごろから?

奨(子) 5年ぐらい前ですね。地元の先輩で父の後輩でもある方々から「水上バイク面白いよ」っていう話しを聞いて。とりあえず免許を取ってみようかなってところから、いつのまにか話しが進んでいて。気づいたら湘南中古艇フェアにいて(笑)。そこで黄色のRXT-X 300を購入しました。

敏男(父) 僕も買うときは一緒に行ったんですけど、後輩たちもみんな来てくれて。奨もまだそこまで買うつもりは無かったみたいなんですけど、アレが良い、コレはヤメておこうとかアドバイスをくれて、買わざるを得ない状況になっていたみたいで(笑)。

HWSM 敏男さんのようにボートではなく水上バイクを選んだのは何か理由が?

奨(父) もちろんいつかはボートに、という気持ちはありますよ(笑)。水上バイクは先輩方に誘ってもらって、縁があったというのも大きかったですね。

敏男(父) 始めやすい環境が整っていたのもあるんでしょうね。トレーラーにしてもヒッチにしても、後輩たちが全部事細かく教えてくれるから。僕もボートのことなら少しはわかるけど、水上バイクはまったくわからなかったので。

HWSM 初乗りはどのような感じでしたか?

奨(子) 先輩たちにツーリングに連れて行ってもらったのが最初ですね。楽しかったですけど、自分の性に合わなかったというか……(笑)。ここで釣りしたら面白そうなのに、という風に考えちゃって。それで先輩たちに相談して、2回目からはみんなで釣り竿を持って海に出ました(笑)。

HWSM はじめての水上バイクフィッシングはいかがでしたか?

奨(子) 最初は大変でしたよ。みんなわけもわからず行って、持って行ったオモチャみたいな魚探では水深すら曖昧で。結局、近場で適当に釣りをして何も釣れずに終わりました(笑)。ただそれがあったからみんなで工夫し始めて、HONDEXの魚探を付けてみたり、本気で釣りをやり始めて徐々に魚が釣れるようになって。

HWSM そこから水上バイクフィッシングにハマっていったと。

奨(子) すっかりのめり込んでしまって、多いときは毎週かならず海に出ていましたね。釣りがしやすいようにラックを自作したり、色々工夫してやってました。

HWSM その後FISH PROを買い増しして、今は親子で水上バイクフィッシングを楽しまれているわけですが、お父さんも水上バイクに乗るようになったきっかけは?

敏男(父) 奨がRXT-Xを買ったときに、誘ってくれたような感じですね。意外と水上バイクには乗ったことがなかったので、気分爽快でした。最初は1台しかなかったのでタンデムで釣りに行ったりもしていたんですけど、そうこうしているうちに2台になったので。今はそれぞれが水上バイクに乗って釣りをしています。

奨(子) 小さいころから海で一緒に遊んできたので、水上バイクに一緒に乗るのも自然な流れというか。

HWSM 水上バイクフィッシングの魅力はどこにあると思いますか?

奨(子) 釣り船に乗れば間違いなく釣れる場所に連れて行ってくれますけど、自分でアレを釣ったら次はコレをやろうとか、次から次へ狙う魚種を変更できるところが僕は気に入っています。タイラバやって、ジギングやって、コマセやって、すべてが1日で楽しめるのは魅力的です。あとはナブラを見つけたらすぐに追いかけられるのも水上バイクならではですよね。

HWSM 敏男さんはどうですか?

敏男(父) 奨とくらべて自分なんかはまだ日が浅いから、同じような場所で同じような魚を狙ってますけど、一度すぐそばでキハダマグロが跳ねて、追いかけていって投げたら掛かったんだけど、一発で切られて。そんな釣りができるのも、水上バイクフィッシングの醍醐味なのかなと。

HWSM 今まで釣った魚でもっとも印象に残っているのは?

奨(子) カスザメっていうエイとサメの中間みたいな魚が釣れたんですけど、あれはビックリしましたね。あとはシイラ、サワラ、ワラサの大物も印象深いですけど、一番うれしかったというか珍しいのはクロムツですかね。あれは誰に話しても「え? 水上バイクで?」って言われるので(笑)。自分でポイントを見つけて狙って釣り上げたので、喜びもひとしおでした。その日にクロムツの遊漁船も出ていたんですけど、僕の方が釣れていたので勝ち誇った気分でした(笑)。

HWSM 全国各地に釣りに行かれるそうですが、水上バイクをけん引して、というのは考えませんか?

敏男(父) やってみたいですよね。ホットウォーターさんのフォトコンテストで、色々な地域の方が写真を投稿しているのをいつも見ていて、「こっちではこんなのが釣れるのか。行ってみたい」とは思っていました。

奨(子) 海外では水上バイクでカジキを釣ってるひともいるみたいで、相模湾では無理でも沖縄ならいけるかな? とか考えたりはします。

HWSM やはり共通の趣味があると、親子の会話やコミュニケーションも増えますよね。

敏男(父) 話題には事欠きませんよね。今はどこがいいとか、釣果はこんな感じだったとか。実際に釣りに行く日が近くなれば、風はどうだとか、波はどうだとか、潮はどうだとか。そういうコミュニケーションがかならずありますし、あとは一緒に遊んでいるから「長谷川さんの家族は本当に仲がいいよね」って周りから羨ましがられますね。先ほどのユーミンのコンサートしかり、家族で出かけることが多いので。ただそれが良い反面、何が大変かって言ったら親父のサイフ(笑)。子どもたちはメシ代だったり、交通費だったり、燃料代だったりが掛からないから最高ですよね(笑)。

HWSM お子さんからしたら最高ですね。

敏男(父) まあ子どもへの投資じゃないですけど、仕事の面でも手伝ってくれたりしていますし。兄弟仲も良いので、兄が弟にアドバイスしてくれていたり、そういうことが自然とできるのも、ずっと一緒に遊んできたからなのかなと。

HWSM 奨さんはお父さんと一緒に海に行くことが嫌になった時期はありませんでしたか?

奨(子) ありましたね。家出するんだって豪語していたときありましたけど、そんなときでも釣りだけは一緒に行っていました。家族と完全に離れなかったのは、一緒に釣りをしていたからでしょうね。

HWSM 奨さんにお子さんが生まれたら、小さいころから共通の趣味を持ちたいですか?

奨(子) そうですね、男の子だったら一緒に釣りしたいですね。

親子のホンネトーク

ここからは親子別々にインタビュー!

直接言いづらいことや親子ならでは悩みなどをホンネで語ってもらい、お互いへのメッセージをボードに書いてもらいました。


親から子へ

HWSM 一緒に水上バイクに乗るようになって、親子の関係性は変わりましたか?

敏男(父) 小さいころからずっと一緒に海で遊んできたので、そこは変わらないですね。ただ釣りに関しては今までずっと自分の方がリードする立場でやってきたのが、水上バイクフィッシングは教わる立場になったので、そこの関係性は新鮮です。自分はまだまだ初心者ですし、ポイントとかも教わりながらという感じで。子どもとしては仕事でも遊びでも親父を追い越したいと少なからず思っているでしょうから、これもある意味で成長というか、自分が年老いた証拠というか(笑)。

HWSM 奥様は海の遊びについては理解がありますか?

敏男(父) 元々サーフィンをやっていたので、反対されることはないですね。

これが生活を切り詰めてまで遊んでいたら話しは違ってくるんでしょうけど(笑)。

HWSM 奨さんにお子さんが生まれた際には、海の遊びを一緒に楽しみたいですか?

敏男(父) そうですね。海なし県に住んでいるので、すぐに海には行けないんですけど、湘南に水上バイクが置いてあればそこに行って海遊びができますからね。孫たちにも海の楽しさを伝えてあげたいです。あとは遊ぶだけじゃなくて、海の怖い部分とか、海にゴミを捨てないとか、そういう危機管理とかマナー的な部分も小さいころから教えてあげたいです。

子から親へ

 

HWSM 海にいるときと陸にいるときでお父さんに違いはありますか?

奨(子) まったく変わらないですね(笑)。仕事をしているときでも「あそこ釣れてるね」みたいな会話もしていますし、どんなときでも同じ感じです。

HWSM 小さいころから親子の関係性に変化はありませんか?

奨(子) さっきもお話ししたように反抗期のときでも釣りだけは一緒に行ってましたし、関係性はほとんど変わっていないと思います。海の近くに住んでいたら気軽に釣りにも行けるんでしょうけど、海なし県ではそれができないので。子どもの自分は父に付いていくしか釣りをする手段がなかったのもありますね。そういうことがあったから、今でも近い距離感が保てているんだと思います。

HWSM 周りの友人でもボートや水上バイクに乗っていたり、親と共通の趣味を楽しんでいるひとは少なかったのでは?

奨(子) たしかに周りにそういう友だちはいなかったですね。共通の趣味で、みたいなひとも少なかったと思います。そういう意味では恵まれていたんでしょうね。釣りをやっていて良かったと思います。

HWSM 小さいころからボートに乗せてもらって、いつかは自分も船長に、という憧れはありましたか?

奨(子) 海とかボートへの憧れはありましたね。釣り船の操舵席に座らせてもらって、マイクで喋らせてもらったり、そういう経験は今でも覚えていますし、その当時の夢は釣り船の船長になることでしたからね(笑)。

HWSM お子さんが生まれたら釣りだけでなく、水上バイクにも一緒に乗りたいですか?

奨(子) うーん、どうですかね(笑)。僕自身がツーリングに興味がないので、ノンビリ釣りするんであれば一緒にやりたいですけどね。

HWSM お父さんとはいつまでも一緒に海で遊びたいですか?

奨(子) そうですね。いつか大きなボートを買って、それに父を乗せて釣りにでも行ければ良い親孝行になるかなと思ってます。


ジェットフィールド湘南
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