【コラム】K38 JAPAN「HOT WATER SAFETY」vol.170|地域と共存する水上バイク文化


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


7月に入り、いよいよ本格的なマリンシーズンの到来です。

これから海や湖、河川には多くのひとが訪れ、夏ならではの賑わいを見せるでしょう。

水上バイクユーザーにとって一年でもっとも楽しい季節ですが、そんなハイシーズンだからこそ、改めて考えたいことがあります。

水上バイクに乗る私たちは、周囲からどのような目で見られているのでしょう。

◇ ◇ ◇

先月の繰り返しになりますが、我々が水上バイクを楽しむうえで「環境への配慮」は欠かせないことであり、その「環境」には地域社会や近隣住民、他の水域利用者も含まれます。

水上バイクのスロットルレバーを握る前に、ハンドルを切る前に、まずは考えてみてください。

自分たちが楽しいと感じているその瞬間、釣りを楽しむひと、SUPやカヤックを楽しむひと、海水浴をするひと、そして地域で暮らす人々は、同じように心地よい時間を送れているでしょうか。

エンジン音やひき波、不用意な接近走行で周囲に不安をまき散らしていませんか?

水辺にひとが増えるこの季節は、水上バイクを見る厳しい目も増えるということです。

法令を遵守する、地域のルールを理解する、漁業者や他の水域利用者に配慮する。出航場所や寄港地にゴミを残さない、無理・無謀な走行をしない。

一人ひとりが意識して周囲の信頼を勝ち得ていくことが、これからの水上バイク文化には必要です。

◇ ◇ ◇

K38 JAPANでは操縦技術やレスキュー技術だけでなく、水上バイク操縦者としての「社会との関わり方」も大切にしています。

どれほど高い技術を持っていても、周囲の理解を得られなければレスキュー活動は続けられません。

これは公的機関で水上バイクを活用するひとだけでなく、一般ユーザーにも共通する考え方です。

あなたが水上で水上バイクに乗る姿を見て「また来てほしい」と歓迎されるのか、「二度と来てほしくない」と拒絶されるのか。

些細な行動が、水上バイク全体のイメージを善にも悪にもします。

常に誰かに見られていることを自覚して、最善の選択を心がけてください。

そこに特別な技術は必要ありません。

船長としての自覚と心構え、周囲を見る視野の広さ、それにほんの少しの配慮と優しさがあれば、周囲の理解も得られるはずです。

水上バイクの未来は、ハンドルを握る私たちユーザーの日々のおこないによって作り上げられます。

メーカーや行政が、より良い方向にレールを敷いてくれるわけではありません。

この夏、そしてこれからも最高の環境で楽しむために、みなさん一人ひとりが「信頼される操縦者」となることを願っています。

 

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