大阪府堺市旧堺港のクリエイションマリーナ内に、日本初となる〝自然エネルギーで稼働する〟「ゼロエミッションマリーナ」のモデル基地が設置され、その内覧会において、ヤマハ発動機が開発した次世代の電動操船システム「HARMO(ハルモ)」の走行会が実施されました。
HARMOは、電動モーターを動力とする推進器ユニットと動作を制御するリモートコントロールボックス、直感的な操作を可能とするジョイスティックなどで構成された「次世代操船システムプラットフォーム」です。
走行会で「HARMO」搭載艇に乗船したひとびとは、「波の音しか聞こえない」と形容されるような静粛性に加え、ジョイステックでの簡単な操船や、その場回頭もできる機動性(小回り性能)に感嘆した様子でした。
「昨年の夏から北海道の小樽運河の観光船に実証運航として導入していますが、操船性能、静粛性という面で、ボートを操船するオペレーターの方たち、乗船する観光客の方に大好評です。大きなトラブルもなく稼働しており、製品化に向けて手応えを得ることができました」(ヤマハ発動機 マリン先行開発部PJ開発推進グループ・齋藤 良介さん)
すでに欧州では「HARMO」の先行受注が開始されており、多くのボートビルダーが関心を示しているとのこと。
日本でも、運河やお堀などの観光地で「HARMO」搭載艇が走る姿を目にする日が近いのかもしれません。