乗らなくなった、動かなくなった水上バイク
処分に困っていませんか?
さまざまな事情で乗らなくなった、放置して動かなくなった水上バイク。中古艇として売却できない場合は、なんらかの方法で処分しなければならない。
とはいっても、水上バイクの船体に使用されているFRP(ガラス繊維強化プラスチック)は適正な処理が困難であり、そのことが、不法投棄の要因のひとつにもなっている。
これを踏まえ、製造事業者などの団体である一般社団法人 日本マリン事業協会は、主要製造事業者7社(川崎重工業、スズキ、トーハツ、トヨタ自動車、日産マリーン、ヤマハ発動機、ヤンマー舶用システム)を中心として廃FRP船を適切に処理して再資源化する『FRP船リサイクルシステム』を構築。平成17年(2005年)11月から事業を開始し、平成19年(2007年)より全国展開している。
水上バイクのFRPを、セメント原料や燃焼燃料にリサイクル
水上バイクを含む、廃FRP船リサイクルの流れは、以下のとおり。
まずはFRP船リサイクルシステム相談窓口か登録販売店に相談し、登録販売店で受付(本人確認やリサイクルする水上バイクの確認)とリサイクル料金・運搬費・諸費用の見積もりをおこなう。
相談窓口や登録販売店には以下のステッカーが貼られている。また、全国の登録販売店は、リンクからも確認できる。
FRP船リサイクルシステム 登録販売店検索(日本マリン事業協会)
水上バイクのリサイクル料金・運搬料金参考例
水上バイクのリサイクル料金(全長に関係なく一律) | 3万1020円(税込) |
保管場所から登録販売店まで運搬をお願いする場合 | 要見積もり |
登録販売店から、指定引取場所までの運搬をお願いする場合 | 要見積もり(参考:1万3200円) |
引き取りまで、登録販売店で一時保管をお願いする場合 | 要見積もり |
見積もり・諸費用(管理表作成費など) | 要見積もり |
自分で指定引取場所まで運搬した際の上下架費 | 要見積もり |
引取前清掃費(下段参照) | 要見積もり |
立会費など | 要見積もり |
このほかにも費用が発生する場合があるが、登録販売店までの運搬や、登録販売店で受付をして、自分で指定引取場所まで運搬するなど、自分でできることは自分でやれば、費用を抑えることができる。ただし、登録販売店や指定引取場所により自己運搬の可・不可もあるので、まずは相談してみるとよいだろう。
引取基準(前清掃)
ちなみにリサイクルする水上バイクの状態だが、登録販売店に預ける場合や、指定引取場所に持ち込む際に、以下の引取基準を満たしていなければならない。登録販売店に前清掃をお願いする場合は、別途費用が必要となる。
- エンジン(推進機関)の有無は不問
- 船底のカキ・フジツボ落とし、処分
- 燃料・機関オイル・クーラント抜き、処分
- バッテリーの撤去、処分
- その他、手で降ろせるすべてのものを撤去(備品、ロープなど)
以上が、水上バイクをリサイクルする際の、大まかな流れだ。動かなくなった水上バイクは放置せず、リサイクルすることで、循環型社会の形成にも貢献できる。
FRP船リサイクル公式ホームページ(日本マリン事業協会)
FRP船リサイクルセンター(日本マリン事業協会内)
03-5542-1202│受付時間:平日9時30分~12時/13時~17時30分