FRPの構成材料を天然由来繊維に変更
カーボンニュートラルを実現するため、あらゆるモビリティの電動化やそれに付随する動きが活発化しています。
水上バイクにおいても、海外ではすでに電動モデルが市販化。BRPも2027年までにSea-Dooの電動モデルを発表すると明言しています。
しかし水上のノリモノは水の抵抗を受けながら走ることから、陸上を走るクルマより大きなエネルギーが必要であり、バッテリーによる電動化のみではカーボンニュートラルの達成は困難。
そう考えたヤマハが掲げるのが『マルチパスウェイ(全方位戦略)』であり、その一環として従来素材から環境材料への代替が進められています。
そしてヤマハが『ジャパンインターナショナルボートショー2024』で展示したコンセプトモデルは、艇体に天然由来の亜麻繊維を採用。
従来のFRPに使用されるガラス繊維や炭素繊維の代替材料として天然由来繊維を使用することで、CO2削減やリサイクル性の向上といった環境への貢献が期待されます。
天然繊維を使用した艇体の性能は?
水上バイクはその名のとおり水の上を走るノリモノであり、天然由来の亜麻繊維は浸水性が気になるところ。
耐久性や重量、走行性能なども従来のFRPから変化がありそうですが、「現在は課題の洗い出しを含めて開発を進めているところで、従来製品と同等性能になるかも含めて研究中」とのこと。
市販モデルへの採用は少し先の話になりそうですが、今後の開発に期待です。
また今回の亜麻繊維に限らず、ヤマハでは従来品に代わる様々な環境材料を多面的に検討しているとのこと。
水上バイクをいつまでも――
今回のコンセプトモデルは、そんな未来への第一歩となるのでしょうか。
ガソリンを必要としないウェーブランナー(電動モデル? 水素燃料モデル?) の登場にも期待したいですね!