4月21日（水）から25日（日）の5日間に渡り、タイのパタヤで開催された「ジェトスキーワールドカップ2020-2021」。ジェットスキーワールドシリーズとの2 in 1トーナメントとして開催された本大会だが、現在はコロナ禍であり開催国のタイも例外ではない。
チームジャパンの面々は入国するために膨大な書類を集め、さらに入国後は現地で10日間の隔離生活を経て、ようやくレース会場へたどり着いたわけだ。
例年であればワールドカップの名にふさわしい盛りあがりを見せる本大会だが、今年はスタンドからの大歓声が聞こえてくることもなく、特殊な環境下でのレースとなった。
そんなある意味歴史に残る大会で、チームジャパンは躍動。砂盃 肇、生駒 淳、海辺満幸、片野丈一郎の4名が参戦し、PRO RUNABOUT GPでは砂盃 肇〈マリンメカニック〉が2018年以来2度目となる世界チャンピオンに輝いた。
生駒との一騎打ちと言っても過言ではないような状況のなか、1-9-1-1とMOTO 2のマシントラブルを除けば完璧な走りでトップフィニッシュ。優勝インタビューでは困難な状況下でも現地まで同行してくれたチームメンバーや、日本から声援を送ったサポーターに感謝を伝え、声を詰まらせる姿が印象的だった。
MOTO 1-2で砂盃とともに圧倒的な速さを見せつけ、チャンピオンはふたりのどちらかだろうと目されていた生駒 淳〈#1 POUND ONE〉。しかしマシントラブルやインスペクションでの順位降格があり、10-1-3-DQMで残念ながら総合6位に。
砂盃、生駒とともにPRO RUNABOUT GPクラスにYAMAHA MJ-FX SVHOで参戦した海辺満幸〈B-LINKS WITH PERFORMANCE MARINE〉は、6-6-DQM-5で生駒に次ぐ総合7位に。
PRO SPORT GPのワールドシリーズ初代チャンピオンである片野丈一郎〈BELL FACTORY〉は連覇を狙ったが、タイのスーパック・セットゥーラに阻まれ2-2-5-3で惜しくも総合2位に。来期のチャンピオン奪還を期待したい。
なお大会前から帰国までの道のりを綴った生駒目線のレポートはこちらから。入国時の苦労や隔離生活、レース前後の裏話など、臨場感たっぷりの内容で綴られています。
写真｜生駒明美