マリンスポーツ専門誌の編集長やマリンに関心を持つジャーナリズム関係者や有志の集まりであるマリンジャーナリスト会議(MJC)が、2024年のマリン10大ニュースを選定し、発表しました。
2024年マリン10大ニュース
1位
岡田奎樹/吉岡美帆がパリオリンピック・セーリング競技
男女混合470級で銀メダル
パリンオリンピックのセーリング競技の470級男女混合に出場していた岡田奎樹/吉岡美帆は予選3位で上位10チームによる決勝のメダルレースに臨み、順位を上げて銀メダルを獲得。日本勢のセーリング競技におけるメダル獲得は2004年のアテネ大会以来、20年ぶり。(8月)2位
木村啓嗣さん、ヨットで東回り単独無帰港・無補給世界一周。
30年ぶりに日本人最年少記録を更新
木村啓嗣さんが、6月8日14時46分、2023年10月22日14時15分に単独無寄港無補給の世界一周を達成。記録は231日。24歳9カ月で白石康次郎さん以来となる30年ぶりに、日本最年少記録を更新した。(6月)3位
日本の団体が初めて国際大会を主催
「WGP#1アジアン・チャンピオンシップ ラウンド1」が開催される
6月6日(木) から 9日(日) の4日間、大阪府二色の浜海浜緑地にて 「WGP#1アジアン・チャンピオンシップ ラウンド1」 が開催された。 選手ばかりでなく、多くの関係者やファン待望の日本で初の国際レースだった。(6月)4位
今給黎教子さんが日本人女性初の単独無帰港世界一周に使用されたヨット「海蓮」が
公益社団法人日本船舶海洋工学会「ふね遺産」登録
歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝えるために日本海洋船舶工学会が行っている「ふね遺産」認定事業に、今給黎教子さんが1991年から翌年にかけて日本人女性として初めて世界一周した際に使用したヨット「海連」が認定された。小型ヨットとしては初めてで、女性の体格に合わせて工夫された艤装などが評価されたという。(9月)5位
元日に能登半島地震発生。地盤隆起で漁業に大打撃、ボートパーク輪島も閉鎖へ
1月1日に発生した能登半島地震は、輪島市などの漁業にも大きなダメージを与えた。
輪島市内の漁港では海底が隆起し、海岸線が沖まで100メートル以上後退したところも。港を含めて以前海底だった部分が完全に海面から出た状態となった。1月23日の時点で漁港として使用できなくなったのは21漁港。漁船の転覆や沈没は146隻で、座礁16隻、船の一部損壊43隻、流出28隻が確認された。(1月)6位
水上オートバイ航行支援アプリを国内初導入。ユーザーの安全航行、利便性の向上へ
ヤマハ発動機と日清紡ホールディングスが協業し、小型ボートの安全航行の支援などを目的に開発している航行支援アプリ「JM-Safety」に、「PWC専用モード(PWC=水上オートバイ)」を追加。国内初の「PWC航行支援アプリ」としてサービスを開始した。(11月)7位
船舶免許の特定操縦免許が改正
主な改正事項は、これまで特定操縦免許を取得するために必要だった型旅客安全講習の講習時間が増え、必要な乗船履歴がない場合、小型旅客船・遊漁船に船長として乗船できる航行区域が平水区域に 限定されるなど、厳格化されている。(4月)8位
大分空港でホーバークラフトが15年ぶりに復活
国内で唯一となるホーバークラフトの旅客航路が復活する。大分県が空港へのアクセス改善のため再び力を入れてきた。ホーバークラフトは浮上航行する水陸両用船で、1960年代後半以降、熊本―島原や瀬戸内海の宇高ルートなど各地で運航されていたが、橋の建設や代替交通機関の利用拡大で徐々に姿を消した。(11月)9位
水産庁が海業の推進取り組み地区を決定
水産庁は、海業(うみぎょう)を普及・推進するために、令和5年12月4日から令和6年1月31日までの期間で、「海業の推進に取り組む地区」を募集し、54地区が決定した。海業は海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業で国内外からの多様なニーズに応えることにより、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出すことが目的。5年間でおおむね500件の漁港における新たな海業等の取組実施に向けて、水産庁が、個別に助言や海業の推進に関する情報提供等を行い、取組を積極的に支援する。(3月)10位
岩谷産業が水素燃料電池船「まほろば」を完成させる
産業・家庭用ガス専門商社・岩谷産業が、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)で運航する水素燃料電池船「まほろば」の完成を発表した。二酸化炭素(CO2)排出ゼロの水素燃料電池船を生かし、万博で環境技術の高さを世界にアピールする。「まほろば」は全長33メートル、幅8メートル。2階建てで最大150人が乗船できる。水素と酸素を反応させて生まれる電気を動力源とする。※MJC公式サイトから転載
マリンジャーナリスト会議
https://www.mjc.gr.jp/