【ワールドカップ】世界最高峰の舞台で堂々と渡り合った日本勢|WGP#1 WATERJET WORLD CUP 2025レポート(後編)

photo/Jin Omura

名実ともにジェットスポーツ世界最高峰の舞台に成長し全世界から実力者が集う『WGP#1 WATERJET WORLD CUP』。

2025年はワールドシリーズとアジアチャンピオンシップの年間王者をかけた最終戦でもあったこの大会に、日本からは37名のライダーが参戦。

年の瀬も押し迫った12月17日から21日の5日間にわたり決戦の地、タイで激闘が繰り広げられました。

後編では日本人選手の活躍が目立った3クラスのレポートをお届けします。

大健闘の世界2位も
あと一歩が遠い小原

大会の花形クラスともいえるPro Ski Grand Prix。

2020年から2024年までの5年間は、ベルギーのクインテン・ボッシェとオーストリアのケビン・レイテラーが星をわけあっていますが、そこに割って入ろうというのが日本の小原聡将です。

MOTO 1は3番手のスタートからひとつ順位を上げて2位でフィニッシュと好成績での立ち上がり。

MOTO 2・3も好走を見せましたが、追い上げも及ばず3位と4位。

最終レースのMOTO 4も2位で、総合も2位となりました。

2023年は2位、2024年は3位と近年は世界大会での好成績が続く小原ですが「あと一歩」が遠いようです。

◇ ◇ ◇

そんな小原の前に大きな壁として立ちはだかったのが、ゼッケン98のボッシェでした。

大会を通じてミスがほとんどなく、毎レーストップを独走。

ライバルに付け入る隙を与えず4走ともに1位となり、レイテラーに優勝を譲った前回と前々回の雪辱を果たす勝利に。

ワールドシリーズは今大会で総合5位だったアメリカのジミー・ウィルソンがチャンピオンになりました。

◇ ◇ ◇

結果的にボッシェの圧倒的な勝利で幕を閉じたPro Skiクラスですが、同時に次世代の芽吹きを感じられた大会でもありました。

毎レース序盤はボッシェを追走し、総合3位になったタイのアーノン・ホンクランや、今大会で唯一ボッシェの前を走ったアメリカのコイ・カーティスといったふたりは成長著しく、海老原祥吾をはじめとした日本
の若手ライダーも交えて、今後は上位陣を脅かす存在になっていきそうです。


Pro Ski Grand Prix
1st QUINTEN BOSSCHIE [BEL]

WS / 10th
トップを許したのはMOTO 4の一瞬だけ。その他はスタートからトップを独走するまさに圧倒的な走りを見せたボッシェが、2022年以来となる世界チャンピオン奪還となりました

Pro Ski Grand Prix
2nd 小原聡将 [JPN]

WS / 2nd|AC / 1st

Pro Ski Grand Prix
6th 海老原祥吾 [JPN]

WS / 6th|AC / 3rd

Pro Ski Grand Prix
9th 佐藤颯志 [JPN]

WS / 7th|AC / 4th

Pro Ski Grand Prix
14th 佐藤舞旺 [JPN]

WS / 4th|AC / 2nd

Pro Ski Grand Prix
16th 増子隆吉 [JPN]

WS / 27th|AC / 11th

Pro Ski Grand Prix
18th 竹田憲二 [JPN]

WS / 31st|AC / 13th

※WS→World Series|AC→Asian Championship


日本王者の奥が
意地のホールショット

近年は中東勢の王朝が続くPro Runabout GPですが、その勢力図に変化が訪れるかもしれません。

まずは全日本チャンピオンの奥 拳太が、MOTO 2で堂々のホールショット。

合流ではクウェートのモハメド・バーベイヤに続いて2番手となり、同じくクウェートのユセフ・アル・アブドゥルラッザークやモハメド・アルバズ、さらにはハンガリーのジェルジ・カサといった実力者を抑えてそのままフィニッシュ。

MOTO 1と3はどちらも5位となり、総合は4位に。

今後に期待したい走りを見せてくれました。

◇ ◇ ◇

世界チャンピオンの行方はMOTO 1・2でトップを独走したバーバイヤで決まりと思われましたが、迎えたMOTO 3でまさかのマシントラブル。

アブドゥルラッザークとフランスのフランソワ・メドーリが接戦を演じ、最終的な軍配はメドーリに。

MOTO 3での勝利が決定打となり、総合でもメドーリが大逆転での優勝となりました。


Pro Runabout GP
1st FRANCOIS MEDORI [FRA]

WS / 2nd

Pro Runabout GP
2nd YOUSEF ALABDULRAZZAQ [KUW]

Pro Runabout GP
4th 奥 挙太 [JPN]

WS / 5th|AC / 2nd

Pro Runabout GP
12th 田村眞沙充 [JPN]

WS / 7th|AC / 9th

Pro Runabout GP
13th 海辺満幸 [JPN]

WS / 8th|AC / 7th

Pro Runabout GP
16th 佐野季輝 [JPN]

WS / 10th|AC / 8th

※WS→World Series|AC→Asian Championship


チャンピオンまで秒読みの砂盃に
まさかのアクシデント

2025年のワールドシリーズは開幕戦が日本、第2戦がベルギー、そして最終戦がタイの全3戦で開催され、日本を代表するランナバウトライダーの砂盃肇は耐久レースでの世界チャンピオンを目指してEndurance
Openに参戦。

自国開催の初戦で優勝し、第2戦で2位となりシリーズランキングはトップタイで最終戦を迎えました。

ライバルとなるのは同ポイントで並ぶフランスのフランソワ・メドーリ。

前を走った方がシリーズチャンピオンになるはずでした。

◇ ◇ ◇

30分+1周の長丁場を戦う耐久レースのMOTO 1は、序盤で砂盃がトップに。

そのまま抜かれることなく順調にレースは進み、残り時間は間もなく3分を切るところ。

ホームストレート前の最終コーナー手前で2番手を走っていたタイのオラファン・ティーラパットパニチが砂盃を抜きに掛かり、その直後に2艇が接触。

幸いにも大きなケガは無かったものの砂盃は順位を大きく落とし、メドーリが2位となったことでチャンピオンは絶望的な状況に。

それでも諦めず、大ダメージを負ったマシンを急ピッチで直して迎えたMOTO 2。

先頭はMOTO 1で勝者となったフランスの鉄人ジャン・ブルーノ・パストレロで、2番手がメドーリ、3番手が砂盃という並び。

しかし開始約7分でパストレロ、約12分でメドーリがリタイアし、トップとなった砂盃はそこから圧巻の独走劇。

そのまま1位でチェッカーを受け、総合は5位。

MOTO 2でメドーリがリタイアしたころで砂盃のチャンピオンにも期待しましたが、フランスのユーゴ・パストレロに4ポイント及ばずシリーズ2位に。

来シーズンのリベンジに期待です。


Endurance Open
1st HUGO PASTORELLO [FRA]

WS / 1st

Endurance Open
5th 砂盃 肇 [JPA]

WS / 2nd|AC / 1st

Endurance Open
7th 新井 剛 [JPA]

WS / 6th|AC / 2nd

Endurance Open
16th 生駒 淳  [JPA]

WS / 30th|AC / 9th

Endurance Open
19th 梅原雄一 [JPA]

WS / 42nd|AC / 11th

その他のクラスでも日本人が奮闘!

過去最多と思われる日本人ライダーが参加した本大会ですが、トップカテゴリー以外でも多くのライダーが素晴らしい成績を収めました。

見るものを熱狂させるジェットスポーツが、今後ますます発展していくことを期待しましょう!

Veterans Ski GP
2nd 北田 誠

Veterans Ski GP
7th 山本茂晴



Pro-Am Runabout Stock
4th 奥 挙太

Pro-Am Runabout Stock
7th 白戸裕太郎 

Pro-Am Runabout Stock
9th 岡田祐樹

Pro-Am Runabout Stock
13th 谷本 崚



Expert Ski GP
5th 平 晃一

Expert Ski GP
10th 三宅翔也



Expert Runabout SuperStock
12th 小西圭司

Novice Runabout Stock
13th 西原副昇


WGP#1 WATERJET WORLD CUP
https://www.jetski-worldcup.com/

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