K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.110|知識のアップデートを

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K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


ボートや水上バイクを操縦するのに「小型船舶操縦士免許」が必要なのは、多くのひとがご存じでしょう。

免許の更新は5年に一度あり、そのつど講習を受講する必要があるのですが、「更新時期を忘れていて失効してしまった」というひとも意外と多いようです。

失効したまま出航しないように、あらためてご自身の更新時期を確認しておきましょう。

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更新講習では法令の改正点のなかでも特に重要なことや、事故事例についての講義を受けます。

また少し前までは「事故の事例や原因」、現在は「ライフジャケットの重要性」が重点的に講義されていますが、そういったことを知るのはこの更新講習のみ、というひとも多いのではないでしょうか。

毎週のように海に出て、マリーナスタッフなどと頻繁に接するひとならその限りではありませんが、ペーパードライバーが少なくない現状を鑑みると、知識のアップデートができていないひとも多いように感じます。

そこで今回は、免許を持っているひとにも知っておいてもらいたい国家試験の変更点と、その背景について紹介したいと思います。

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まず1級と2級の試験では「緊急エンジン停止コードの点検」が追加されました。

これはコードの仕組みを理解していなかったり、不備があったことで事故やトラブルに繋がったことが要因でしょう。

次に特殊(PWC)を含むすべての船舶免許で、「ライフジャケット」「船舶検査証書」「船舶検査手帳」「船舶検査済票」の点検が、より詳細な内容に刷新されました。

膨張式ライフジャケットのボンベが使用済みだったり、気室損傷を見落としていたり、船舶検査の要件を満たした認定品のライフジャケットを搭載(使用)していなかったり、船舶検査証書や検査手帳が未搭載だったり、船舶検査済票および検査済年票の貼り付けに不備があったという事例が、少なからずあったのが要因でしょう。

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国家試験の変更点というのは、これから免許を取得するひとだけではなく、すでに免許を所有するひとにとっても重要な内容となります。

新規取得者は試験に必要な知識なので覚えるのは当然ですが、免許所有者も改正点などの情報を積極的に収集し、ご自身の知識をアップデートして事故やトラブルの防止に役立ててください。

試験内容の最新情報について詳しく知りたいかたは、試験期間である日本海洋レジャー安全・振興協会やお近くの免許スクールにお問い合わせください。

 

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