誰もが一度は経験するゴミ吸い(ポンプ詰まり)
年間200 日以上も水上バイクに乗り、ツーリングの水先案内人も数多くこなすMG MARINEの鈴木インストラクターいわく、「ゴミ吸いは誰もが経験する高頻度なトラブル」だそうです。
それだけ「避けづらいトラブル」ともいえるでしょう。であるならば、どのように対処すべきか水上バイクに乗るひとは全員が知っておくべき。
誤った判断がより大きなトラブルを招いたり、水上バイク本体に甚大な被害を及ぼす可能性もあります。
陸上にあげるまでの対処法をフローチャートにまとめたので、正しい判断と手順で対処できるように備えておきましょう。
「シフトR(リバース)でスロットルレバーを何度か開け閉め」というのは代表的なポンプ詰まり解消法で、誰もがまっさきに試すことですが、これは詰まりが解消した際に急加速しないための予防策。逆噴射でゴミが取れるわけではありません。
リバースで取れない場合は、周囲の安全を確認して急加速に注意しながら前進も使いましょう。
また最近はあまり見かけなくなりましたが、4ストローク艇をひっくり返してゴミ取りの作業をするのは、水没の危険性が高くなるのでやめましょう。
ちなみにポンプ詰まりは「避けづらいトラブル」ではありますが、ある程度の予防は可能です。
離着岸の際に桟橋から垂れている係船ロープや、トーイングのスタート前にたるんだロープを吸い込む事例も多いようですが、これらは注意すれば防げるはず。
また雨が降ると水面を漂うゴミも増えますが、降雨直後だけでなく数日は注意が必要です。水中のゴミは狭い範囲に集まっていることが多いので、たとえ目視できるのはひとつだったとしてもなるべく近寄らないほうが安全でしょう。
もし走行中に避けきれずゴミの上を通過する場合は、スロットルレバーを一瞬離すと回避できることもあるので万が一のときは試してみてください。
ポンプ詰まりの対処法を動画で解説!
撮影協力|MG MARINE