K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.119|進むルール化

K38ジャパンコラム


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


 

ご承知のとおり、昨年は関西エリアでの水上バイクの大きな事故や危険操縦が大きく報道されましたが、兵庫県や明石市では具体的な対策がいよいよ実行に近づいています。

明石市は海水浴場を「遊泳者安全区域」として、水上バイクの乗り入れを禁止。区域内での危険行為に対する罰則強化を打ち出しています。

また兵庫県では沿岸から概ね100mを徐行区域と設定し、当該区域では時速8km以内での航行、さらに遊泳者の近くでは時速5km以内の航行としています(※ただし徐行区域は地域の実情を踏まえて、個別で設定可能となるようです)。

さらにマリーナには優良認証制度を導入するなど、水上バイクユーザーの安全意識の醸成を図ることも計画されているそうです。

兵庫県内の沿岸を航行されるユーザーのみなさんは、特に自艇のアイドリングスピードや微速での旋回性能などをしっかり把握し、低速時のコントロール術を磨いて適切な航行を心掛けてください。

取り締まりやパトロールが強化される、ということも聞いています。安全な水辺活動へのご理解とご協力をお願いします。

また今年からライフジャケットの着用義務も徹底されます。

2018年よりすでにスタートしていましたが、2022年2月1日より違反した船長は減点などの処分対象となります。

水上バイクは元々ライフジャケットの着用が義務でしたから、今までどおり着用してもらえば問題ありません(ボートは一定の条件下を除いて着用義務ではありませんでした)。

ただし着用にあたって、そのライフジャケットが適切か改めて確認する必要はあるでしょう。ご自身のライフジャケットが法定備品か否か、桜マークが付いていないタイプであれば安全基準を満たしているか、必要な検査を受けているか、シーズン前に改めて確認しましょう。

もし不明な点があれば、購入先や小型船舶検査機構(JCI)に問い合わせてみてください。そして適切なライフジャケットであることを確認したら、破れやほつれの有無を点検して、安全性に問題がないこともチェックしておきましょう。

おそらく今シーズンも、周囲からは水上バイクに対して厳しい目が向けられるでしょう。昨シーズンのようにネガティブなイメージばかりが広まることのないよう、みなさんの健全な活動に期待します。

そして災害時の救出活動やパトロールによるユーザー指導など、社会に貢献する水上バイクをもっと多くのひとに知ってもらえるよう、私たちK38 JAPANも頑張りたいと思います。

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