ブルックマリンのゴミ拾い
佐賀県鳥栖市のSea-Doo販売店BLOOK MARINE(ブルックマリン)では、水上バイクに乗るたびに海とゲレンデの清掃活動をおこなっています。
「○月○日にビーチクリーン」というイベント的なものではなく、乗る前も乗っている最中も、もはやアタリマエのようにゴミを拾う。
「偽善」と心ない言葉をぶつけられても、自分たちが愛する水上バイクを守るためにゴミを拾う。
十数年に渡ってそんな活動を地道に続けてきたその理由と込められた思いを、代表の鶴 康太朗さんに語ってもらいました。
海もゲレンデも「使わせてもらっている」
ゲレンデや海の清掃活動は水上バイクに乗るたびにおこなっているのでしょうか。
十数年前からほぼ毎回のようにやってます。最近は特に顕著ですけど、水上バイクのイメージってあまり良くなくて、それを少しでも改善できたらと思ってやり始めたのがきっかけですね。
清掃活動を通して、周囲の目が変わったと実感することはありますか?
意外とありますよ。仲間内で清掃活動をしていたら、まったく知らない海水浴に来たお客さんから「一緒にゴミ拾いさせてください」って声を掛けられたこともありました。そこで交流することで、「水上バイクに乗ってるひとは意外とちゃんとしてる」と思ってくれたり。見ているひとは意外といますし、そういう地道な活動もやっぱり大切なんですよね。
ホームゲレンデ(佐賀県浜崎海岸)以外の九州各地にも遠征に行くようですが、そこでも同様の活動を?
もちろんやってます。長崎に行ったら長崎の漁港とか港とか砂浜とかのゴミを拾ってから降ろさせてもらったりとか、熊本であれば熊本の降ろすところで清掃活動をやって、それから降ろさせてもらっています。
ゲレンデを「使わせてもらっている」という意識を常に持っていると。
そうです。お金を払ったら「自分はお客様だ」というスタンスになってしまうひとも多いんですけど、自分たちはあくまで「利用させてもらっている立場」なので、来た時よりも美しくっていうのが大前提。そうすることで快くその場所を使わせてもらえたり、自分たちの遊び場を守ることにも繋がります。
水上バイクユーザーのマナーアップは急務で、ゲレンデ問題とも密接に関わっていますからね。
自分たちのやっていることが誰かの目にとまって、ひとりでも多くのひとが自主的にゴミを拾ってくれたらうれしいですね。このあたりも降ろせる場所がだいぶ少なくなってきたので、これ以上減らすわけにもいかないですし、閉鎖されてしまった場所をもう一度認めてもらうためにも、こういった地道な活動を続けることも必要かなって。それに海で遊ばせてもらっている以上、その場所を大切にしないといけないですから。
ビーチだけでなくツーリング中に海洋ゴミを拾ったりもしているそうですね。
この辺の海域は韓国から流れ着いてくるゴミも多くて、水上バイクで走っているとかなりの数の海洋ゴミに遭遇するんです。コンビニ弁当の空き容器とか空き缶、ペットボトル、プラスチック製品なんかが特に多くて、自分たちも水上バイクで吸い込むリスクがありますからね。ひとつ拾ったところでどうなるわけでもないんですけど、塵も積もれば山となると思って拾ってます。
海もゲレンデと同じで「遊ばせてもらっている」という意識が大切ですね。
そう考えていれば世間から問題視されるような行動は少なくなるでしょうし、何より今は水上バイクのイメージが悪すぎますからね。周囲の見る目もより一層厳しくなっていますし、何が問題行動として切り撮られるかわかりません。ゴミを拾って少しでもイメージアップできればいいんですけど、その前に自分たちが「厳しく見られている」ことを自覚してルールとマナーを守った行動を心がけたいですね。
BLOOK MARINE
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