K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。
当たり前のことですが、水上バイクはれっきとした船舶です。そしてご存じのとおり、水上バイクに乗船する際はライフジャケットの着用義務があります。
国土交通省では関係法令を改正し、平成30年2月からすべての小型船舶の乗船者にライフジャケットの着用を義務化しました。
水上バイクはライフジャケットの着用が法令改正前から義務でしたが、ではみなさん、私たちはなぜ乗船時にライフジャケットを着用するのか、考えたことはありますか?
車のシートベルトは「警察に捕まるから」と渋々装着しているひともいるかもしれません。
しかし「万が一事故に遭遇した場合、負傷を最小限にするための安全装置」というのがシートベルトの本来の目的です。
それをしっかり認識していれば、「シートベルトをしない」という選択がいかに危険かわかるでしょう。
これを船舶に置き換えると、事故などで落水してもライフジャケットを着用していれば水面に体が浮くため、助かる可能性がぐんと高まります。
過去にも「浮いてさえいれば……」と痛感した事故はいくつもありましたが、その多くがライフジャケット未着用でした。
ライフジャケットを着ていなければ、浮いているのはかなり困難になります。
シートベルト同様に、万が一のときに身を守ってくれるのがライフジャケットということを覚えておいてください。
◇ ◇ ◇
そんな命を守るために欠かせない存在といえるライフジャケットですが、着用すれば何でも良い、というわけではありません。
水上バイクに適したライフジャケットがあり、みなさんも聞いたことがあると思いますが「桜マーク」もしくは「JCIマーク」の付いているものがそれに該当します。
前者は国内で製造されたもの、後者が輸入品などをJCI(日本小型船舶検査機構)が試験して承認した(もしくはそれと同一型式の)ものであり、安全性が確認されたライフジャケットになります。
水上バイクユーザーのみなさんは、いずれかのマークが自分のライフジャケットに刻印されているか、いま一度確認しましょう。
もちろん操船者用だけでなく、同乗者用のライフジャケットも同様です。
もし刻印が無い場合は、乗船前にJCIで臨時検査をおこない、JCIマークを押してもらってください。K38 JAPANの講習会でも、マークの有無を受講者にかならず確認してもらっています。
繰り返しになりますが、ライフジャケットはあなたの命を守ってくれる大切なアイテムです。
最近はデザイン性も高く着心地にもすぐれたものがたくさんありますから、着るのもそれほど苦にならないはず。
正しいライフジャケットをきちんと着用しましょう。