K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.130|他船の特徴を理解して、お互い気持ちよく安全に

 


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


間もなくシーズンインという季節になってきましたが、みなさんは水上バイクとその他の船舶の「違い」について考えたことはありますか?

ひとたび水上へ繰り出せば、そこには水上バイク以外の動力・非動力船が多数航行しています。

それぞれ速力、旋回性能、死角などの特性が異なるため、お互いを知って配慮することで、お互いが気持ちよく安全に航行できるはずです。

ということでさっそくですが、水上バイクの特徴はなんといっても旋回性能が高く高速航行が可能なことでしょう。

その速力は40ノット(=約75km/h)以上にもなり、巡航速度が20ノット前後のプレジャーモーターボートの倍以上となります。

つまり他の船舶、とりわけ大型船からすれば、高速で接近する水上バイクは油断ならない注意の対象となるわけです。

大型船の回避能力は、水上バイクに大きく劣りますからね。

大型船は転舵してもすぐには向きが変わらず、停止しようと後進にかけても数100メートルから数キロメートルは惰性で走ってしまうため、操縦性能が高いとは言えません。

さらに船体の死角も多いため、接近した水上バイクの行方や動静が判断しづらく、衝突の危険性が高まります。

走行性能が高く視野が広い水上バイクにとっては必要十分な距離だったとしても、大型船には緊迫した状態ということも十分あり得ます。

みなさんは船舶免許を取得する際や5年ごとの更新講習で、「適切な見張りの実施」「避航船と保持船」「各種船舶間の航法」などの講義を受けていると思いますが、船舶事故のよくある原因のひとつが「見張り不十分」です。

様々な船舶が水上を共有する以上、接近し衝突する可能性というのは常に存在しています。

ですから性能が高い水上バイクであっても見張りを十分におこない、「操縦性能が勝るものが劣るものを避ける」という海上交通ルールの原則に従い、十分な距離があるうちに避航動作をとることが重要です。

それが他船への「こちらが避けていますよ!!」というメッセージにもなるので、早めに水上バイクの進行方向を変え、大きく回避することでお互い気持ちよく安全に水上を共有できると思います。

今回は大型船を例に操縦性能や見え方の違いの一端をお伝えしましたが、小型船舶(漁船や作業船など)に対しても水上バイクがもっともすぐれた操縦性能を有しています。

それが魅力のひとつでもありますが、操縦方法をひとつ誤れば「怖い」「危険」「要注意」と見られてしまうので、他の船舶との違いを理解して安全な航行に努めていただければと思います。

K38ジャパン

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