K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.137|気象・海象の確認も忘れずに


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


みなさんこんにちは。水上バイクを安全に楽しんでいますか?

水辺は少しずつ涼しさを感じられるようになってきて、海や湖そして川などの水温も少しずつ下がってきたように感じられます。

暑すぎず寒すぎず、これからが水上バイクのベストシーズンと言っても過言ではありませんが、みなさんは水上バイクに乗る際、発航前点検をきちんとおこなえているでしょうか?

船体に損傷がないか、ハンドルはスムーズに動くか、燃料は十分に入っているか、エンジンは始動するか、ライフジャケットに破損はないかなど、しっかり点検することで水上でのトラブルを防ぐことができます。

面倒くさがらずにしっかり点検してもらいたいのですが、そんな発航前点検において、みなさんはどのようなことをチェックしていますか?

小型船舶の発航前点検は、前述の通り船体の点検はもちろんですが、水面に出るわけですから気象・海象もきちんと確認する必要があります。

今回は船舶で海(水面)に出る際、気象・海象の確認がとても重要だという事を少しお話しさせていただきましょう。

◇ ◇ ◇

2022年に知床で起きた事故はみなさんもご存知かと思いますが、出航する場合はかならず出航地点の天気だけではなく、自分たちの目的地や寄港地の状況を確認し、寄港するまでの時間でどのような気象変化があるか予測しながら準備をすることがとても重要です。

出航時に天気がいいからといって、その2時間後が好天である保証はどこにもありません。

かならずその日1日の天気予報を確認して、風速・波高、気温の変化などの天気情報を知っておく事が、あなたやあなたの家族を守ることになるかもしれません。

「せっかくゲレンデまで来たから……」と無理して乗ることは、絶対にやめましょう。乗らない判断も必要です。

特に気象については最近、日本の各地で急激に天候が変わりやすくなっているので、天気予報だけでは予測しづらくなっています。

海に出るということは船長としてかならず安全に帰航する責任があるので、天気予報だけを頼りにするのではなく、マリーナのスタッフの意見を聞いたり、近くに住んでいる方々や地元の漁師さんなどからも情報を集め、安全に対しての意識を高める事が事故を未然に防ぐことに繋がります。

これから水上バイクに乗って出航しようと準備をしているそこのあなた。もう一度安全のために発航前点検で気象・海象情報を十分にチェックしてから楽しんでくださいね。


K38ジャパン

水上バイクやボート、各種マリンスポーツの新鮮情報をお届けする、ホットウォーター公式LINE。雑誌企画『みんなのPWCライフ』への写真投稿もできます。
LINE友だち追加はこちら
いいね! お願いします