「暖い日が増えてくるとみんな一斉にソワソワしはじめるよね」
とある水上バイク販売店の方によるコメントですが、ユーザーの生態を的確に表現していますよね。
みなさん、ソワソワしていますか?
シーズンに向けて乗り換えを検討しているひとも多いこの時期ですが、もし新しい水上バイクを手に入れたら、それに併せてトレーラーのセッティングもお忘れなく。
ジャッキが持ち上がらないほど重かったり、クルマと連結するときにウィリーする場合は、水上バイクの積載位置が適正ではない可能性があります。
水上バイクの前後位置を調整して
カプラーの垂直静荷重を適正に
みなさんもご存じだと思いますが、水上バイクの船体(ハル)はメーカーやモデルごとにサイズが異なります。
また同一船体であっても、装備によって前後の重量バランスが異なる場合があります。
そのため水上バイクを乗り換えた際は、トレーラーのセッティングが必要になります。
そのひとつがカプラーに掛かる『垂直静荷重』の調整で、この荷重が重すぎるとヒッチメンバーやけん引車両への負担が大きくなり、逆に軽すぎると走行時にトレーラーが振り子のように蛇行して制御不能になることも(スネーキング現象)。
重大な事故に繋がる可能性があるため、適正な垂直静荷重にセッティングしましょう。
積載物の前後バランスとスネーキングの関係性がよくわかる動画がこちら(出展:Fossbytes)
垂直静荷重の計算方法
水上バイク用トレーラーなどを製造・販売するタイトジャパンでは、垂直静荷重の推奨値を『車両総重量の5~10%』としています。
車両総重量は『トレーラーの重量+水上バイクの重量』ですが、水上バイクの重量にはガソリンやオイル、バッテリー、ストレージ内の荷物も含まれることを覚えておきましょう。
以下が垂直静荷重の計算例です。
垂直静荷重の計算例
※180kgのトレーラーに470kgの水上バイクを積載する場合
※ガソリン1L=約0.75kg
車両総重量:180kg(トレーラー)+470kg(水上バイク)=650kg
垂直静荷重:650kgの5~10%=約32.5~65kg
※水上バイクの重量は本体+燃料+潤滑油+バッテリー
車両総重量:180kg(トレーラー)+417.5kg(水上バイク)=597.5kg
垂直静荷重:597.5kgの5~10%=約29.8~59.7kg
※水上バイクの重量は本体+潤滑油+バッテリー
垂直静荷重が軽くなりすぎると危険、と前述しましたが、ガソリンを消費した場合の5%(約29.8kg)ではガソリン満タンの5%(約32.5kg)より軽くなってしまいます。
そのためガソリンを消費した場合の中央値である7%(約41.8kg)で調整すれば、どちらの範囲内にも収まるのでオススメです。
垂直静荷重の調整と計測方法
トレーラーのタワーを前後に移動し、水上バイクの積載位置を変えることで適正な垂直静荷重に調整します。
タワーはUボルトとナットで固定されているので、それほどムズカシイ作業ではありません。
荷重はカプラーの下に棒などを立て、体重計に載せて測定します。
もしカプラーの下に立てるものがない場合は、正確性には欠けますがジャッキでの計測も可能です。
今回撮影したトレーラーは
MAX TRAILER
ADEL REVO STAINLESS BODY
56万1000円(税込)
MAX TRAILER(マックストレーラー)のフラッグシップであるADEL(アデル)シリーズは、ホイールサイズやフレーム素材の異なる多数のモデルをラインアップ。
撮影車両は15インチアルミホイールを装備したステンレスモデルで、シーケンシャルウィンカーやステップ付きの大型ガルフェンダーなどの装備も充実。
詳細は動画をご覧ください。
監修
タイトジャパン
https://tight.co.jp/
撮影協力
ガレージワン
https://www.used-jet.com/
ジェットフィールド湘南
https://jetfieldshonan.jp/