【コラム】K38 JAPAN「HOT WATER SAFETY」vol.143|はたらく水上バイク


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


水上バイクは水面を気持ちよく滑走することが醍醐味のノリモノです。

仲間と一緒にツーリングに出かけたり、トーイングチューブを引っ張ったり、最近では釣りを楽しむひとも増えていますが、今回紹介するのは米軍岩国基地の消防署内で活躍する、いわゆる『はたらく水上バイク』です。

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岩国基地内で水上バイクが導入されているのは、基地内の消防署にある水難救助を専門とした『ステーション3』という部署です。

以前からボートを使用した救助活動はおこなわれていましたが、2021年より水上バイクの高い機動力が評価され、またアメリカ本部からの助言もあり水難救助資機材として導入されました。

現在は2艇の水上バイクが活躍しており、操船するのはK38 JAPANの水上バイクレスキュー講習を受講した、国際的なライセンスを受ける職員です。

この講習は水上バイクを公的に利用するための知識や技術を学ぶもので、30名ほどの担当職員が受講。

そのうえで毎月数回は海兵隊の訓練に同行しながら警戒パトロールをおこなったり、基地内での水上イベントの際にパトロールや救助活動を実施しています。

このように水上バイクが公的に利用されることは、世界的に見ても珍しくなくなってきました。

日本国内においても警察や消防など、様々な公的機関に配備されています。

もともとレジャー目的で開発されたノリモノが採用されているのは、水上バイクのポテンシャルが非常に高く評価されているからこそ。

現場にいち早く到達できる速力や荒れた海でも走れる凌波性、ボートが近寄れない岩場や障害物が多い場所でも小回りが効き、水深が浅い場所でも走れるノリモノは水上バイクだけでしょう。

レスキューやパトロールの機材として申し分ない性能を持ち合わせているのは間違いありませんが、もっとも重要なことはそれを操船するオペレーター(船長)が公的に利用するためのマインドを持ち合わせていること。

K38 JAPANでは毎年、米軍岩国基地から依頼されて水上バイクの安全運航教育と公的利用するための国際的な救助用指導を消防職員に対しておこなっています。

船長が正しい知識や技術を身につけ『プロフェッショナル・ボートオペレーター』としての振る舞いができてこそ、水上バイクが有効に活用されると我々は考えます。

今後も日本全国の公的機関で、水上バイクが安全に活用されることを願っています。

そしてレジャーで楽しむみなさんも、船長のマインドひとつで水上バイクが『爽快で楽しいノリモノ』から『凶器』に変わる可能性があることを忘れないでください。


K38ジャパン

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