【コラム】K38 JAPAN「HOT WATER SAFETY」vol.151|初心者が知っておくべき水上バイクのイロハ


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


水上バイクは水上を駆け巡る爽快感と開放感が魅力のアクティビティですが、その楽しさを存分に味わうためには「安全」への留意が必要です。

特に初心者は水上ならではの注意点をしっかり押さえることが重要。

今回は初めて水上バイクに乗るひとに向けて、注意すべきポイントをまとめてみましょう。

◇ ◇ ◇

【1.操縦方法を学ぶ】

水上バイクは陸上のバイクやクルマとは異なる特性を持っています。その代表的な例が旋回で、スロットルレバーから手を離すと(推力がなくなると)舵が効かなくなり、ハンドルを切っても曲がらなくなります。また陸のノリモノのように瞬発的に止まれるわけではないため、早めの減速が必要です。

【2.安全装備を着用する】

水上バイクに乗る際はライフジャケットをかならず身につけましょう。その際、水上バイク用でサイズが合ったものを選びます。また水上バイクには警笛がないため、携帯用のホイッスルも用意しましょう。スマートフォンを防水ケースに入れて身につけておくこともお忘れなく。

【3.スピードは控えめに】

昨今の水上バイクは高性能ですから、誰でもあっという間に100km/h以上の速度が出せてしまいます。それを自分がコントロールできるのか、しっかり考えて無理をしないようにしましょう。

【4.周囲の状況を把握する】

水上では周囲の船舶や他の水域利用者との距離感が重要になります。前後左右を絶え間なく確認して見張りを行い、他の船舶や周囲の状況を把握しましょう。もし他の船舶が接近してきたら、機動力のある水上バイクが回避行動を取ります。非動力船がいた場合は十分に距離をあけるか、それが難しい場合は徐行で通過しましょう。

【5.天候や水域を把握する】

水上で天候や海況が急激に変化することがあり、それによって帰航不能に陥る可能性もあります。出航前に強風や急な悪天候が予想される場合は、乗らない判断も重要です。また水域ごとのルールも事前に調べておきましょう。

【6.緊急時の対応を知っておく】

万が一トラブルが発生した際は、冷静に対応することが重要です。たとえば落水した際の再乗艇の方法なども、事前に練習しておくとよいでしょう。出航する前に行き先とおおよその帰航時間を伝えておくことも重要です。

◇ ◇ ◇

水上バイクは正しい知識を持ち正しい準備ができれば、初心者でも安心して楽しめるノリモノです。

もしこれからデビューしようという友人知人がいる場合は、ぜひ指導してあげてください。


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