【コラム】K38 JAPAN「HOT WATER SAFETY」vol.161|あなたは水上のヒーローorヴィラン?


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


水上バイクに乗るあなたの姿は、「誰」の目に「どのように」映っているでしょうか。

友人や家族などの親しい関係であれば「カッコいい」と思われることが多いはず。

相手が水上バイクやあなたに好印象であれば、その目に映る姿も自然とポジティブなものになります。

しかし昨今はひと握りの悪質なユーザーが世間からの注目を集めた結果、水上バイクは「危険なヤツら」という印象を持っているひとも少なくありません。

直接的に被害を受けたり、怖い思いをさせられたひとはなおさらです。

少々行きすぎた報道だと感じることもありますが、それでも事故やルール違反といった自分たちの行いが周囲の目を厳しくしていることを忘れてはいけません。

◇ ◇ ◇

水上バイクの事故の大半は、「自分は大丈夫」という気のゆるみが原因で発生しています。

不適切な状況でスピードを出した一瞬のミス、周囲への配慮不足、ライフジャケットを着用しない安易な判断。

それらの油断が誰かの命を奪い、自分の未来を壊してしまう。

では、いったいどうすれば事故は減るのか。

解決方法はいたってシンプルで、「プロ意識を持つこと」です。

プロといっても免許や資格の話しではありません。

水上バイクのハンドルを握った瞬間に誰もが船長であり、水上の責任者になります。

仲間や周囲のひとたちの安全を左右する存在だからこそプロとしての心構えが必要であり、法令やルール・マナーといった基本を守ることが求められます。

水面を高速で走る爽快感や水上でしか見られない景色は、水上バイクがもたらす唯一無二の楽しさです。

しかしそれを享受できるのは水上バイクに乗る場所があり、周囲からの理解があることが前提です。

誰からどのように見られているか。

その視線の意味を考え、次にエンジンを掛けるときは自分が「プロであること」を意識してみてください。

ルールを守り、自分だけでなく周りのひとたちの安全も守る。

そんな姿が、水上バイクの見え方を変えていくかもしれません。

あなたはヒーローとして安全を守る存在になりますか?

それとも周囲を恐れさせるヴィランになりますか?

あなたの未来を決めるのは、あなた自身です。

◇ ◇ ◇

K38 JAPANはK38本部や世界中の支部と連携しながら、水上バイクの安全運航教育やレスキュートレーニングを日本国内で実施していますが、その先には「水上の安全文化」を根付かせることが大きな使命だと考えています。

一人ひとりの操縦者が安全を意識することで、社会全体の安全に繋がる。

それこそが、我々の目指す未来です。

 


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