【速報解説】2021 BRP Sea-Doo|2021シードゥ・ニューモデルの最新テクノロジーを公開!!

2021 BRP Sea-Dooニューモデル速報
2021 BRP Sea-Dooラインナップ(海外発表)

2021年シードゥ・ニューモデルの全貌が早くも明らかに

残暑厳しい2020年9月11日、早くもBRPシードゥの2021年モデルが発表された。

コロナ禍の現状を鑑みてオンラインでの全世界同時リリースとなったわけだが、そこで発表されたのは、RXP-Xのフルモデルチェンジ、世界初の新機能iDF、そして新開発ディスプレイといった、さらなる進化を感じさせる内容となっていた。

RXP-X 300が待望のフルモデルチェンジ

2021年のBRP Sea-Dooにおいて、もっとも大きなトピックスといえるのがRXP-X 300のフルモデルチェンジだ。

2012年にT3ハルが採用されて以来、従来モデルとは一線を画す旋回性能で世界中のレースシーンを席巻してきた同モデルが、果たしてどのように生まれ変わったのか。

実に10年ぶりのフルモデルチェンジの全貌を、ひとつずつ紐解いていこう。

新開発のT3-Rハルを採用

RXP-Xをチャンピオンマシンへと導いた最大の要因といえるT3ハルが、「T3-R」ハルへとリニューアル。

サイズは従来モデルから若干の変更があり、全長はほぼ変わらず(3316→3318mm)、全幅はやや広く(1227→1250mm)、全高はやや低く(1149→1110mm)なっており、安定性が向上していそうな印象。

乾燥重量は約30kgも軽くなっており(384kg→354kg)、パワーウェイトレシオが改善。

ポリッシュ加工が施されたインペラを新たに採用していることもあり、従来モデルよりも加速性能が飛躍的にアップしている。

さらにエンジンと燃料タンクの位置を変更することで、重心を前方へ約50mm移動。これにより荒れた水面でも乗りやすくなり、レスポンスも向上している。

ハル形状は従来から抜群のコーナリング性能で定評のある、ディープV型を継承。

低速時はワイドな面が安定性をもたらし、高速時はシャープな面が波を切る2段階の形状はそのままに、新たにシャークギル(サメのエラ)と呼ばれる凹凸を両サイドに追加。

ハルの接水面に空気を導いて整流する効果があるようで、高速旋回時の安定性と操作性が向上。

新形状のXスポンソンやハル全体のバランスとも相まって、全開走行での旋回も従来モデルより容易に。

ライドプレートとインテークゲートはハルのリニューアルにともない、形状が変更されている。

ミッドナイト・パープルとミレニアム・イエローの2色展開で、スーパーカーのトレンドでもあるパープルはプレミアムカラーの位置づけ。価格も差が付けられるだろう。

マシンとの一体感をさらに高めるアジャスタブル・リア・サドル

新型RXP-Xは定員が1名となり、前後位置を6段階(約13cm)から調整できるアジャスタブル・リア・サドルを採用。深いニーポケットを備えるエルゴロックシートと合わせて、より確実なホールドを実現する。

なお、オプションのパッセンジャーシートを追加することで、定員2名での登録も可能となる。

また上記のリアサドルやシートをはじめ、人馬一体のライディングを可能にするエルゴロックシステムが「エルゴロックR」と名称を変えてさらに進化。

従来よりさらに低くなったロープロファイル・ハンドルバーや、2段階傾斜になった足元のダブルアングル・フットウェッジといった装備も改良されている。

LinQアタッチメントでレジャーユースにも対応

レースシーンでの目覚ましい活躍により、勝つためのマシンというイメージがあまりにも強いRXP-X。ツーリングでもその走行性能を発揮する場面は多々あるわけだが、「ツーリングでは乗りづらい?」という誤った印象が浸透している気もする。しかし新生RXP-Xは、そんなのイメージを払拭するほどの装備となっている。

ST3ハル譲りの広々としたリアプラットフォームと、好みのアイテムをワンタッチで取り付けられるLinQアタッチメントは、その代表的な例といえるだろう。

またグローブボックスには防水のスマホボックスが装備され、ハンドルバーの上下を約76mmの範囲で調整できるアジャスタブル・ライザーや、フロントストレージのカバー裏に装着できるリッド・オーガナイザーなど、新たなオプション装備も追加されている。

燃料タンク容量もST3モデルと同様の70リットルに増加し、ロングツーリングにも対応。

レースで勝てる走行性能だけでなく、レジャーユースもフォローするモデルへと進化を遂げた。

2021 RXP-X 300まとめ

  • 新開発T3-Rハルにより旋回性能がさらに向上
  • シャークギルにより高速旋回時の安定性と操作性が向上
  • 新形状のXスポンソンを採用
  • 新形状のライドプレートとインテークゲートを採用
  • 軽量化やポリッシュ加工のインペラにより加速性能が向上
  • 重心の最適化で荒れた水面でもさらに乗りやすく
  • アジャスタブル・リア・サドルを新たに採用
  • 基本は1名乗りだが、オプション装着で2名乗り登録が可能
  • 新色のミッドナイト・パープルはプレミアムカラー
  • さらなる一体感を生み出すエルゴロックR
  • 従来より低いポジションを可能にするロープロファイル・ハンドルバー
  • 2段階の傾斜でグリップ力を高めるダブルアングル・フットウェッジ
  • LinQアタッチメントを採用
  • グローブボックスに防水スマホボックスを装備
  • 燃料タンク容量が70リットルに増加

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