【1.9L vs 1.8L】比べてわかった圧倒的な性能差!ヤマハ新旧HOエンジン徹底比較【FX HO】

1.9Lエンジンの性能を丸裸に!

2024年に大幅リニューアルされたヤマハのHOエンジン。

従来の1.8Lから1.9Lに排気量がアップされ、吸排気などの見直しにより自然吸気モデルながら195馬力を実現。

特に加速性能が大きく向上しており、「実際に乗っていただければすぐに差が体感できる」と開発者も太鼓判を押すほどです。

最高速もわずかに伸びているようですが、実際のところどの程度速くなっているのか気になりませんか?

ここでは新旧のHOエンジン搭載モデルを横並びで走らせて、その性能差を検証してみました。

性能差が丸わかりな動画はこちら

©ondoku3.com

1.9Lエンジンは何が変わった?

○排気量が1812cc→1898ccに(約5%UP)

○最高出力が170ps→195psに(約15%UP)

エンジンカバーデザインと材質を変更

振動とメカノイズを低減
吸気管長の最適化やシリンダヘッドの燃焼室形状の変更により、空気の流入量を増加。排気管長も最適化することで、排気量は5%アップながら15%の出力向上を実現
スポンソンの取付位置が1.9Lモデルはやや前に。1.9Lモデルのインテークゲートは出力向上にともないSVHOと同型に変更。インペラのピッチも調整されています
フロントハッチ上部中央のデザインが、1.9Lモデルは若干大きくなっていました。装備面ではディスプレイが5インチから7インチに大型化されています。

FX HOで比較検証

[1.8L] 2020 FX HO
[1.9L] FX HO(シースタイル専用艇)

比較検証には2020年モデルと2024年モデルのFX HOを使用。

2024年モデルのFX HOはシースタイル専用艇ですが、市販艇のFX Cruiser HOと走行性能に差はありません。

2020年モデルはエムジーマリーンで教習艇として現役バリバリで走っている絶好調の艇です。

ライダーを務めてくれたのは、免許講習で日本一FX HOに乗っているといっても過言ではない、エムジーマリーンの鈴木・関口インストラクターのふたりです。

鈴木インストラクター(左)と関口インストラクター(右)

最高速は約100km/h !?
コース走行でも約4秒の差

直線で加速性能を比較

今回は「直線」と「コース走行」の2パターンで性能差を検証しました。

直線ではスタート直後に1艇身ほどの差がつき、そこからはジリジリと差が開いていった印象。

ヤマハからの情報では「1.8Lモデルが100m走るあいだに1.9Lモデルは110m以上走れるほどの性能差」と聞いていましたが、今回の検証ではそれ以上の差があったようにも感じました。

「低速から中間、高速まで全域の加速が向上するように作り込みをしている」と聞いていましたが、そのとおりの性能差でした
最高速は1.8Lモデルが94.7km/h、1.9Lモデルが99.4km/hと想像以上の差に。ただし計測環境や艇の状態などさまざまな要因で前後するため、この数値はあくまで参考までに

コース周回でタイムを比較

次にコース走行ですが、こちらはエムジーマリーンで開催された2024-2025 M-1グランプリ第3戦とほぼ同一のコースで検証。

両モデルそれぞれ2回ずつタイムを計測しましたが、1.9Lモデルが4秒ほど速い結果に。

加速性能の向上により旋回後の立ち上がりがスピーディになっているのも好タイムの要因でしょう。

鈴木インストラクター
1.8Lモデル|45秒50/45秒20 
1.9Lモデル|41秒98/41秒85

関口インストラクター
1.8Lモデル|46秒72/46秒03 
1.9Lモデル|42秒15/42秒10

※動画とは計測器が異なるためタイムが若干異なります

過給モデルにも負けない性能

加速や最高出力が向上しているため、タンデムでも余裕のある走りが可能

いずれの結果も1.9Lモデルの圧勝となりましたが、みなさんの予想どおりでしたか?

過給モデルの刺激的な走行性能も魅力的ですが、100km/hに迫る最高速とすぐれた加速性能を持ち合わせる1.9Lモデルなら、ウデ次第では過給モデルにも大きく遅れを取ることはないかも。

改めて「これで十分」と思える結果でした。


ヤマハ発動機
https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/

エムジーマリーン
https://www.mgmarine.co.jp/

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