2023年7月17日(月・祝:海の日)に、千葉県市川市のエムジーマリーンを活動母体とするシーバード江戸川が、子どもたちに水辺の楽しさを体験してもらい、危険を回避する術も学べるイベント『シーバードデイin EDOGAWA 2023』を開催。さらにイベント終了後には、官民合同の水上訓練も実施されました。
シーバードデイとは?
水上バイクを用いた社会貢献を目指す団体に水上バイクを提供・配備し、その広報活動を目的に2013年にスタートしたシーバードジャパンは、2022年時点で全国に52拠点を展開しています。
そして『シーバードデイ』とは、シーバード拠点が実施している、地域の子どもたちに水辺の楽しさを体験してもらい、同時に水辺の危険も学んでもらうイベントです。
ちなみに、2023年の海の日にはこの江戸川だけでなく、小樽や釜石、気仙沼など10か所の拠点がシーバードデイを実施。2023年度は25拠点で計37回のシーバードデイが計画されています。
シーバードデイin EDOGAWA 2023
各地の拠点がそれぞれ独自の内容で実施しているシーバードデイですが、シーバード江戸川のプログラムは『見る・体験する・学ぶ』の3本の柱に加え、子どもとその保護者での参加となっている点が特徴です。
猛暑日となった7月17日、シーバードデイに集まったのは、地域の子どもと保護者をあわせて約80名。3班に分かれ、さまざまなプログラムに参加しました。
警備艇・消防艇 体験乗船
千葉県警察本部水上警察隊と市川市消防局の協力のもと、警備艇「まき」と消防艇「ちどり」に体験乗船。
操縦席でハンドルを握って船長気分を味わったり、警笛を鳴らしたりと、はじめて見る・触る船の内部に子どもたちは大興奮。拡声器からは「前の船止まりなさーい」とかわいく呼びかける声が聞こえてきました。
着衣泳
市川市消防局 水難救助隊は、子どもたちに水に落ちた際の対処法を教えてくれました。水難救助隊員が服を着たまま入水し、大きく息を吸い大の字になって仰向けに浮く「ういてまて」を実演。靴の有無での浮き方の違いや、子どもたちにとって身近なランドセルが浮力になることも伝えられました。
ヒモを結んだペットボトルに少し水を入れ、溺れているひとに投げて救助する体験もおこなわれました。
地震体験
市川市消防局の地震体験車による地震体験は、実際に発生した大地震と同じ揺れを体験できる、貴重な機会となりました。
心肺蘇生・AED体験
市川市消防局による心肺蘇生・AED体験は、子どもと保護者が並んで参加。倒れているひとを見つけた際の意識や呼吸の有無の確認方法や、周囲に助けを求めるやり方、胸骨圧迫やAEDの使い方も体験しました。
水上バイク体験乗船
シーバード江戸川、シーバード館山、そしてシーバード富津の隊員による、水上バイクの体験乗船も大好評でした。
官民合同水上訓練
子どもたちがさまざまなプログラムを体験しているすぐ横では、エムジーマリーンのスタッフが、千葉県警察 市川警察署や警視庁 小松川署・小岩署の署員を対象としたロープワーク講習を実施。さらに桟橋では、ウォーターリスクマネジメント協会によるレスキュー講習会も実施されました。
そしてシーバードデイのプログラム終了後から、子どもたちが見守る前で官民合同水上訓練が実施されました。
訓練に参加したのは、ウォーターリスクマネジメント協会とエムジーマリーン、シーバード江戸川・館山・富津、市川市消防局、千葉県警察本部水上警察隊・市川署、警視庁 小松川署・小岩署、そして大学水上スキー部の皆さん。
訓練は3部構成となっており、第1訓練では、複数の溺者発生を想定。
ウォーターリスクマネジメント協会とシーバード隊員が操船する水上バイクに警察隊員や消防局水難救助員を乗せて溺者を捜索し、救助。意識のあるひとは警備艇「まき」に収容し、意識のないひとは桟橋へ搬送。その後も、要救助者が残されていないか「まき」と水上バイクが横一列となって水面を捜索しました。
第2訓練では、火災が発生した漂流船舶の消火訓練を実施。火災が発生した船から飛び降りたひとを水上バイクが救助し、消防艇「ちどり」による放水で消火活動がおこなわれました。
続く第3訓練では、鎮火後の漂流船舶に取り残されているひとがいないか船内の捜索および、漂流船舶の曳航訓練。警備艇「まき」と水上バイクが連携して曳航し、漂流船舶を桟橋に接岸。訓練を見守っていた子どもや保護者から大きな拍手が送られていました。
シーバード江戸川(MG MARINE内)
https://www.mgmarine.co.jp/