【日本初】水上バイクレースの世界大会が大阪で開催!ファクトリーカワサキの佐藤舞旺がデビューレースで躍動|WGP#1 WATERJET WORLD SERIES 2025 ROUND1-JAPAN

photo/Jin Omura

ワールドシリーズが日本で初開催

世界的な水上バイクのレースはいくつかありますが、そのなかでも事実上の世界一決定戦といえるのが毎年12月にタイで開催されるワールドカップです。

日本はもちろん世界中の実力者がそこに照準を合わせ、日夜研鑽を積んでいるわけですが、そのワールドカップを最終戦として世界各国を転戦するシリーズ戦が『WGP#1 WATERJET WORLD SERIES』。

2025年は開幕戦の舞台に日本が選ばれ、第2戦がベルギー、そして最終戦がタイ(ワールドカップ)と全3戦が予定されています。

日本でのワールドシリーズは初開催で、大阪府の二色の浜海浜緑地には世界最高峰のレースを見ようと多くのジェットスポーツファンが来場。悪天候によるレース中止などのアクシデントはあったものの、世界トップクラスのレースに熱狂しました。

今大会はワールドシリーズ(WS)の初戦であり、アジアチャンピオンシップ(AC)の初戦でもあります。WSは全3戦で、2戦目は7月にベルギーで開催。12月のタイが最終戦で、WSとACのシリーズチャンピオンが決定します。

画像引用:WGP#1 WATERJET WORLD SERIES

大会3日目の5月17日(土)は台風並みの暴風雨によりレースが中止に。周回数やクラスを減らして18日(日)に残りの全レースがおこなわれました。日曜日は天候も回復し、多くのギャラリーが来場

日本人選手が世界の舞台で活躍!!
注目クラスをピックアップ

Pro Ski GP

1st
#300 James Wilson
USA / FACTORY KAWASAKI

接戦に次ぐ接戦や波瀾万丈のレース展開で予選から見応え抜群の内容だったスキークラス。そんななかでもカワサキのワークスチーム『ファクトリーカワサキ』のジェームス・ウィルソンが安定した走りを見せ、MOTO 1を2位、MOTO 2を1位で総合優勝に輝きました。

チームカワサキの躍進を支えるのは日本が世界に誇るレジェンドライダーであり、現在は米国でジェットスキーの開発に携わる金森稔さん(右写真)。マシン調整からチームテントの掃除まで大忙し!?

2nd
#88 佐藤舞旺
JAPAN / FACTORY KAWASAKI

2025年よりワークスチームに大抜擢された佐藤舞旺が、大舞台でのデビュー戦で躍動!! 敗者復活から決勝に勝ち上がると、MOTO 1はジリジリと追い上げて3位までランクアップ。MOTO 2も同様の展開で2位となり、総合2位に。カワサキにワンツーフィニッシュをもたらしました。

3rd
#888 Ryder Wildeboer
USA / KOMMANDER

敗者復活の最終ラップ、ゴール目前で優勝候補のケビン・レイテラーを抜き去り決勝に進んだライダー・ワイルドボアが、MOTO 2で3位に食い込む走りを見せて総合3位に。

今シーズンこそ悲願の世界一を目標に掲げる小原聡将でしたが、終始マシン調整に苦しむ展開に。MOTO1-2ともになんとか上位に離されない力走を見せましたが、惜しくも表彰台には届かず総合4位に
2024年のワールドシリーズ王者であり、これまでにも数々のタイトルを獲得してきたケビン・レイテラー(写真右)。今大会でも有力候補とみられていましたが、敗者復活で惜しくも敗れてまさかの予選敗退
Top3 Results
順位 名前 M-1 M-2 合計
1 James Wilson (US) 53 60 113
2 佐藤舞旺 (JP) 48 53 101
3 Ryder Wildeboer (US) 36 48 84

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Pro Runabout GP

1st
#66 Mohammed Burbayea
KUWAIT / KUWAIT SEA SPORT CLUB-PRORIDER

近年の世界タイトルを総なめにしているモハメド・バーバイヤとモハメド・アルバズ(ともにクウェート)がワンツー。日本の奥 挙太もMOTO 1で3位に食い込みましたが、惜しくも表彰台には届かず4位に。

Top3 Results
順位 名前 M-1 M-2 合計
1 Mohammed Burbayea (KW) 53 60 113
2 Mohammed Albaz (KW) 60 53 113
3 Gyorgy Kasza (HU) 43 48 91

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Pro-Am Women Ski GP

1st
#95 服部 恵
JAPAN / UNLIMITED

2nd
#27 金子真珠
JAPAN / CLEVER WATER CROSS RACING

2009年ごろまで絶対的な速さで女王の座に君臨していた服部 恵(旧姓山下)が、ブランクをまったく感じさせない力強い走りでMOTO 1は圧勝。MOTO 2では現役女王の金子真珠が服部を抑えて意地のトップフィニッシュを飾り、服部は2位に。総合でも2024年のワールドシリーズチャンピオンであるソフィ・フランシス(アメリカ)を抑えて日本勢がワンツーとなり、見応え抜群の新旧女王対決でした。

Top3 Results
順位 名前 M-1 M-2 合計
1 服部 恵 (JP) 60 53 113
2 金子真珠 (JP) 33 60 93
3 Sophie Francis (US) 48 43 91

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Endurance OPEN

1st
#J87 砂盃 肇
JAPAN / MARINE MECHANIC

2019年にRunabout GPクラスで世界チャンピオンに輝いた砂盃 肇がエンデュランスレースに参戦。さすがの走りでMOTO 1-2ともに1位でチェッカーを受け、見事チャンピオンに。

Top3 Results
順位 名前 R-1 R-2 合計
1 砂盃 肇 (JP) 400 400 800
2 Francois Medori (FR) 380 380 760
3 Hugo Pastorello (FR) 348 368 716

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Jr. 13-15 Ski 4stroke Lites

1st
#310 佐藤進之助
JAPAN / FORCE RACING

世界チャンピオンを目指して海外レースで奮闘する佐藤進之助が、MOTO 1-2ともに1位と完璧な展開で凱旋レースを見事に勝利。ミスでヒヤッとする場面はあったものの、自身が目標として掲げるワールドファイナルでの世界一に向けて好発進を切りました。

レースを通じて海外の友人も増えたようで、今大会には大の仲良しであるアメリカのタイ・スミスも出場。地元・大阪で友人とのレースを楽しめたようです
元世界チャンピオンで現在はベルギーを拠点にする倉橋優樹の愛娘、倉橋 凜(Lyne Francois Kurahashi)も8歳から13歳までのスラロームクラスに参戦。母の祖国で堂々とした走りを見せました
Top3 Results
順位 名前 M-1 M-2 合計
1 佐藤進之助 (JP) 60 60 120
2 Ty Smith (US) 53 53 106
3 Ali Alail (AE) 48 48 96

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Pro Freestyle

1st
山本汰司
JAPAN / BUN FREESTYLE

2021-22シーズンのワールドシリーズ王者である山本汰司が、世界でも数えるほどのライダーしかメイクできない空中2回転のダブルバックフリップを今大会で唯一披露。圧巻の演技を見せつけ大差での優勝となりました。

Top3 Results
順位 名前 R-1 合計
1 山本汰司 (JP) 20 20
2 Demi Morgan (US) 17 17
3 林 久貴 (JP) 15 15

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日本ジェットスポーツ協会
https://jjsa.or.jp/

WGP#1 WATERJET WORLD SERIES
https://www.jetski-worldseries.com/

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