【ワールドカップ】水上バイクの世界大会で金子真珠が三冠達成|WGP#1 WATERJET WORLD CUP 2025レポート(前編)

photo/Jin Omura

名実ともにジェットスポーツ世界最高峰の舞台に成長し全世界から実力者が集う『WGP#1 WATERJET WORLD CUP』。

2025年はワールドシリーズとアジアチャンピオンシップの年間王者をかけた最終戦でもあったこの大会に、日本からは37名のライダーが参戦。

年の瀬も押し迫った12月17日から21日の5日間にわたり決戦の地、タイで激闘が繰り広げられました。

前編では日本人がチャンピオンを獲得した3クラスのレポートをお届けします。

最高峰の舞台で証明した強さ
3冠達成で金子が世界を制圧

2020年にレースキャリアをスタートし、2021年から世界に進出。

またたく間に国内外で頭角を現し、海外初挑戦からわずか4年後の2025年、金子真珠は圧倒的な力の差を見せつけて世界女王となりました。

◇ ◇ ◇

Pro-Am Women Ski GPには、5名の日本人ライダーがエントリー。

実力者揃いで活躍が大いに期待できる顔ぶれでしたが、大会直前に元世界チャンピオンの久米由紀子と、アジアチャンピオンの鎌田六花が揃って負傷。

日本勢にとって暗雲立ちこめる開幕となりましたが、そんな流れをものともせずに快走を見せたのが金子でした。

MOTO 1は3番手からのレースとなり、トップを猛追するもわずかに届かず結果は2位となったものの、MOTO 2は荒れ模様のレース水面も味方したのか序盤から独走。

最終ラップでの2位との差は約1分とまさに圧倒的な、内容でチャンピオンを一気にたぐり寄せる走りを見せました。

続くMOTO 3とMOTO 4もホールショットからトップを独走する展開で、ミスもなく盤石のレース運びに。

最終的には2-1-1-1位と2レース目以降は完璧な内容で、見事に世界一の称号を手にしました。

そしてこの結果を受けて、ワールドシリーズとアジアチャンピオンシップでも年間王者に。

ワールドカップを含む3冠の快挙を達成し、今後は追われる立場となった若き女王の来シーズン以降にも注目です。


Pro-Am Women Ski GP
1st 金子真珠 [JPN]

WS/1st|AC/1st
金子の他にも5-5-4-6位と堅実にポイントを稼いだ齊藤妃姫が4位で表彰台に。ワールドシリーズとアジアチャンピオンシップでも2位に輝きました。東宮香苗も5位表彰と日本人選手が躍進

Pro-Am Women Ski GP
2nd SADIE MARIE [USA]

WS / 3rd

Pro-Am Women Ski GP
4th 齊藤妃姫 [JPN]

WS / 2nd|AC / 2nd

Pro-Am Women Ski GP
5th 東宮香苗 [JPN]

WS /5th|AC / 3rd

※WS→World Series|AC→Asian Championship


日本が世界に誇るフリースタイラー
山本が7度目の戴冠

ワールドカップでは6度の世界タイトルを獲得し、無類の強さを誇る山本汰司が今大会も魅せました。

MOTO 1はミスもありアメリカのデミ・モーガンに惜しくもトップを譲りましたが、MOTO 2は高さとキレのあるトリックを次々にメイク。

シグネチャートリックのダブルバックフリップも今大会の参加選手で唯一成功し、見事に逆転優勝。

自身7度目の戴冠となりました。

Pro Freestyle
1st 山本汰司 [JPN]

WS / 2nd|AC / 1st

Pro Freestyle
2nd DEMI MORGAN [USA]

WS / 1st
Pro Freestyle出場選手で唯一の女性ライダーであるデミ・モーガンは、高さのあるトリックを確実にメイクして山本に続く総合2位。ワールドシリーズはチャンピオンに輝きました

Pro Freestyle
4th 小杉祐太 [JPN]

WS / 4th|AC /2nd

Pro Freestyle
5th 祝迫憂飛 [JPN]

WS / 5th|AC / 4th

Pro Freestyle
6th 山崎晃資 [JPN]

WS / 10th|AC /6th

Pro Freestyle
7th 林 久貴 [JPN]

WS / 3rd|AC /3rd

※WS→World Series|AC→Asian Championship


ラストイヤーで掴んだ頂点
佐藤の海外挑戦は華麗に閉幕

終わってみれば、最高で完璧な幕引きでした。

過去最多と思われる日本人ライダーがエントリーした2025年のワールドカップですが、そのなかで初陣を飾ったのはJr.13-15 Ski 4 Stroke Litesに出場した佐藤進之助。

若干15歳の若きサムライは、『3年で世界チャンピオン』を目標に13歳から渡米。

アメリカを主戦場に研鑽を積み、最終年となる2025年のワールドファイナル(アメリカで開催される世界大会)で見事に世界の頂点へ。

物語は無事に終幕と思われましたが、急遽ワールドカップへの参戦が決定。

彼にとってのエクストララウンド開幕となりました。

◇ ◇ ◇

MOTO 1は4番手からのスタートで、あっという間に順位を上げて終盤で1位に。

最高の立ち上がりとなりましたが、迎えたMOTO 2は焦りからかミスが多く、追い上げたものの5位でチェッカー。

わずか2ポイント差の1位で初日を終えました。

迎えた大会2日目のMOTO 3とMOTO 4は、見応え抜群のレース展開に。

いずれも3~ 4番手からのスタートでしたが、選択コースで次々に前走艇をパスしていく圧巻の走り。

MOTO 3は中盤でトップに立ちそのまま独走。

MOTO 4は終盤での逆転劇を見せ、1-5-1-1位でワールドカップを制覇。

ワールドファイナルに続いて世界2冠となり、最高の幕引きとなりました。

◇ ◇ ◇

3年での世界挑戦はこれにてひと段落。

今後は受験が控えているためいったん普通の男の子に戻るそうですが、その後はふたたび海外への挑戦も視野に入れているとか。

進之助劇場、第二幕にも期待しましょう。


Jr.13-15 Ski 4 Stroke Lites
1st 佐藤進之助 [JPN]

WS / 3rd|AC / 1st
ワールドカップでの優勝を受け、アジアでのシリーズチャンピオンも獲得した佐藤。ワールドシリーズは第2戦のベルギー大会が不参加でしたが、結果は3位入賞となりました

WGP#1 WATERJET WORLD CUP
https://www.jetski-worldcup.com/

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