【軍艦島!モアイ像!聖母像!温泉!】見どころ満載、走り応え満点のBLOOK MARINE長崎ツーリング 

西九州地区初のSea-Doo正規販売店として、2021年春に佐賀県鳥栖市にオープンしたBLOOK MARINE。まだ歴史の浅いショップですが、代表である鶴さんの厳しくも温かい人柄を慕って佐賀県だけでなく、福岡県や長崎県、熊本県や大分県、そして鹿児島県まで九州全域からお客さんがやってきます。

今回は、そんなBLOOK MARINEが企画したツーリングに同行させていただいたのですが、当初の予定は16日(土)に佐賀県の唐津東港からフェリーに乗って壱岐島へ渡り、地元の子どもたちを対象とした水上バイクの体験乗船やビーチクリーン活動、マイクロプラスチックや海洋ゴミに関する教室を開き、翌17日(日)は島でツーリングを楽しむというものでした。

ところが、その週末の壱岐島は悪天候の予報。子どもたちの安全を考えて14日(木)夜に島行きが延期となり急遽、長崎県在住のBLOOK MARINEメンバーの元を訪れ、1泊2日で長崎ツーリングを楽しむことになりました。

Day.1(2023年9月16日)

佐賀チームは16日(土)朝7時にBLOOK MARINEを出発し、九州横断自動車道を走り長崎へ。長崎港の入り口に架かる女神大橋を渡り約2時間で、水上バイクを上下架する長崎市西岸の小さな漁港に到着しました。

BLOOK MARINEツーリングのお約束といえば、下架前のゲレンデ清掃活動です。しかしこの日はすでに漁師さんたちが清掃をはじめており「お手伝いします」と声がけしても「もう終わるから大丈夫だよ」との返事。そのため、全員一斉ではなく、各自が気づいたゴミを拾いながら準備を進め、10時前には出航となりました。

この日の天候は曇り時々晴れ。海にでると小さな風波がありましたが、まずまずのコンディションです。左手に陸地を見ながら南下すると、すぐに長崎港に到着。長崎のモアイ像が、一行を出迎えてくれました。

船舶の安全を願って海を向くこのモアイ像は、観光振興のために地元企業が建てたものだそうで、モアイ像周辺は現在も整備中で立ち入りができないため、この場所がモアイを眺める特等席です。モアイ像の前で写真を撮ったら、先ほどクルマで渡った女神大橋をくぐり、北東方向に細長く伸びる長崎港の東側を走り、その奥へと向かいます。

港をぐるりと囲む山の斜面には家々が幾重にも重なり、海沿いのわずかな平地には造船所の巨大クレーンが建ち並び、ここにしかない独特な景観を楽しませてくれます。

長崎港の最深部に到達すると、そこから中島川へと入っていきます。

川幅の狭い中島川では、一列縦隊で走行します。途中、南側になにやら歴史を感じられる街並みがあり、水上バイクを運転してくれていた野中さんに尋ねてみると「これが出島ですよ」との返事。

出島といえば、陸地から橋で繋がる小島を想像していましたが、今は周囲が埋め立てられ、陸地の一部になっています。それでも、中島川の北岸(写真右側)が昔の海岸線であること、そして出島へと渡る現在の出島表門橋(上写真)は、昔と同じ場所に架けられており、往事を偲ぶことができます。

中島川に浮かぶペットボトルも回収

出島を過ぎると中島川を遡る終点、眼鏡橋前に到着しました。

写真奥が眼鏡橋。残念ながら水上バイクからは、川面に映るアーチは見えません

この眼鏡橋は国指定重要文化財で、日本三大名橋に数えられる現存最古のアーチ型石橋のひひとつです。アーチ部が川面に映るとメガネのように見えることから、このめが名前になったそうです。この日も多くの観光客が訪れ、さまざまなポーズで写真を撮影していました。

眼鏡橋で折り返し、中島川から再び長崎港へ。

今度は西岸を進み、国の登録有形文化財に指定されている、明治42年から現在も稼働する三菱重工業長崎造船所のハンマーヘッドクレーンを見学。続いて、長崎港入り口に建つ海の安全を見守る『岬の聖母像』を水上から眺めたら、海水浴シーズンを終えた沖ノ島のビーチで昼食です。

昼食を食べて出発かと思いきや、ここでビーチクリーン活動がスタート。砂浜に打ちあげられた海洋プラゴミや漁具などを全員で拾い、潮が満ちても流されない場所にまとめておきます。BLOOK MARINEのツーリングには「来たときよりも美しく」の精神が根付いていることを実感した瞬間です。

午後になると徐々に風波が高くなりはじめましたが、途中で引き返すことも視野に、軍艦島へと向かうことに。

途中の海は少し荒れ気味でしたが水上バイクで安全に走れないほどではありません。

軍艦島が徐々にその姿を現し、あと少しで到着、というところで、集団はストップ。今回のツーリングでは平水区域を走っており、下架地点から沿岸沿いに15海里以内の制限はありませんが、軍艦島は沿岸から沖に2海里以上離れているため、この地点が水上バイクで接近できる限界なんだとか。あと少しで軍艦島に到達できるのですが、ルールはルールです。しばらく軍艦島を眺めてから引き返し、1日目は終了となりました。

Day.2(2023年9月17日)

翌17日(日)は、朝から雨。内山田洋とクール・ファイブの歌『長崎は今日も雨だった』の影響で長崎といえば雨、という印象がありますが、実は都道府県別の年間平均降水量は全国12位とのことで、特別に雨が多い県ではないそうです。

ですが、この日は雨。午後から天候が回復する予報だったので、昼過ぎからまだ小雨の残る諫早市のスロープで、各自が気づいたゴミを拾いながら下架を開始。すべての水上バイクが水に浮かんだころには雨も止み、島原半島の西岸にある小浜温泉に向けて出発です。

左手に陸地を見ながら、まだ重く雲の垂れ込める海上を進んでいくと、徐々に雲が薄くなり、小浜温泉が近づくころには奇跡的に晴れ間も!

(左)小浜温泉の海上噴湯タワー「虹の湯柱」。(右)港内にも源泉が注ぎ込んでおり、周囲の海水を温めています

そこかしこから立ち上る小浜温泉の湯煙を眺めながら一列縦隊で波を立てないように入港し、水上バイクを係留しました。

小浜温泉では、その源泉温度105度にちなんだ日本一全長が長い足湯『ほっとふっと105』に浸かり、温泉卵や角煮まんじゅうなどの軽食を楽しんでから出発。

水上バイクで走りながら、海面に漂う海洋プラゴミを見つけると、わざわざ引き返してでも回収。帰港までには、フロントストレージがゴミで一杯に

日暮れ前に諫早市のスロープへと戻り、1泊2日の長崎ツーリングは無事に終了となりました。

フォトギャラリー


BLOOK MARINE
https://www.blookmarine.com/

公式Instagram
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