2019年11月29日(金)~30日(土)【タイ3~4日目】
巨大な池で、ワニと一緒にテストライド
朝からリクター・コンポジットで作業して、午後からは近くの池でシェイクダウンです。タイには水上バイクに乗れる池がたくさんあり、有名ライダーになると、自分専用の池を持っていたりします。
ナコーンという、タイの芸能人でレースをやってるライダーがおり、彼の池を借りる予定でしたが、いざ行ってみると敷地に入れません。
ナコーンに電話してみると、今日は管理人が休みで開けられないとの返事。代わりの池を紹介してもらいそちらに向かいましたが、ナコーンの池はレース会場1つ分ぐらいの大きさでしたが、こちらはその倍はある巨大な池。どでかい魚がうようよと泳いでいました(笑)。
まずは、水漏れがないかチェック。しばらくエンジンを掛けていると1か所から水が漏れていたので、修理して次はエンジンの慣らし運転です。1000回転ずつ回転数をあげながら走っていると、途中でコモドドラゴンみたいな大きなトカゲというか、ワニのような生き物が顔を出して泳いでいました(笑)。衝突して落水したら、こっちが食われる感じです。危ない危ない(笑)。
7000回転ぐらいまで慣らしをしてから少しだけ全開走行をすると、マシンが左に傾く感じがあり、スロットルを戻すと右にお釣りをもらってしまいます。
この場では原因がわからないので、ひとまずリクターに戻って点検してみることに。工場でチェックすると、メカニックが取り付けたポンプが、5度ずれていたことがわかりました。
リクターのスタッフが専用の機械で夜中まで作業して直してくれたので、明日はまっすぐ走るはず。
翌日のテストでは、前日までは高速コーナーでノーズが外に逃げていく感じだったのですが、それが解消され、すごく曲がるマシンになりました。
しかし問題の左に傾く挙動はそれほど変わらなかったので、ポンプの取り付け角度が原因ではなかったようです。この問題が解決しないまま、この日は終了しました。
2019年12月1日(日)~4日(水)【~レース前日】
左に傾く原因が、ようやく判明!?
この日は他のライダーから早くコンテナを開けてほしいという依頼があったので、自分の作業はいったん中断。マシンをけん引してレース会場のパタヤへ向かい、昼前にはオフィシャルホテルに到着。コンテナをすべて開けてから、中身が盗難にあわないよう南京錠を買ってきて、番号をみんなで共有しました。
2日からはいよいよレースウィークということで、たくさんの日本人ライダーが会場入り。本格的にコンテナから荷物を取りだします。
自分たちはオフィシャルホテルの隣にある駐車場をお借りしたので、コンテナの荷物を大移動。今日はメカニックが誰もいないので、すべての荷物を移動しただけで終了です。
その後は時間があったので、近くのプレミアム・アウトレット・パタヤへ行くことに。日本で買った方が間違いないし、値段も安い気もしましたが、せっかくなのでみんなでちょっとだけ買い物をしました。
3日の朝、マシンを浮かべて左右のバランスを確認しましたが、見た目でわかるぐらい、左に傾いています。傾きがなくなるまで、水が入ったペットボトルを乗せてその重さを測ると、左側が12kgも重いことが判明。
左側はターボがあるので重くなるのは仕方ないのですが、このままではバランスが悪すぎます。ウェイトを貼り付けて修正することも考えましたが、ウェイトが外れたときのことを考えると、それもかなり危険です。インタークーラーやバッテリーの配置を再考して、なるべく左右が均等になるようなレイアウトに変更するため、リクターへ戻ることに。作業が終わったのは真夜中でした。
そして4日は、配置を変更したインタークーラーの配管探しからスタートです。バンコク中を走り回って、何とか配管とラバーをゲット。急いでパタヤのレース会場に戻り、インスペクションとプララン、その後はライダーズミーティングです。どれも遅れたらヤバイので、常にダッシュで移動です。
そして無事に耐久レース用のFXでインスペを受け、合格。しかもインスぺのステッカー番号が777でした。これは良いことがありそう(笑)。
そのままFXで公式練習に参加してコースを軽く下見したら、急いで戻って今度はライダーズミーティング。そのあいだにメカニックのみんなが、GPマシンの配管周りを作業してくれました。