K38 JAPANコラム「HOT WATER SAFETY」vol.138|水上バイクのさらなる公的利用に向けた挑戦


K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。


短い秋が終わり、あっという間に季節は冬を迎えようとしています。

朝晩の冷え込みが厳しい季節になってきたため、水上バイクは来シーズンまで冬眠、というひとも多いと思いますが、秋冬の水上バイクライフを満喫しているひともなかにはいるでしょう。

夏でも冬でも、水上バイクで水面を滑走する爽快感は変わりません。非日常の楽しみを提供してくれる素晴らしいノリモノであることは、ユーザーのみなさんには言うまでも無いでしょう。

その一方、「遊び」ではなく「仕事」の現場で活躍する水上バイクが増えているのはご存じでしょうか。

消防や警察などに水上バイクが配備され、その機動力を活かしてパトロールや救助で活躍しているわけですが、そのような公的機関で水上バイクを正しく安全に運用してもらうための活動をK38 JAPANでは長年おこなっています。

◇ ◇ ◇

K38 JAPANは2008年に日本国内で活動を開始し、全国の消防士や警察官、海上保安に従事されている方々やライフセーバーのみなさんに、小型船舶の安全運航と水上バイクを活用した救助トレーニングを実施してきました。

2008年、2011年、2013年にはアメリカのK38本部から代表のショーン・アラディオが来日。

日本よりも水上バイクの公的利用が進んでいるアメリカのノウハウや水上バイクレスキューに関するスキルをK38 JAPANのインストラクターが学び、その教えは今でも脈々と受け継がれています。

現在は北海道に拠点を移し、日本全国のK38 JAPANインストラクターと連携して水上バイクの公的利用に向けた教育プログラムの開発とアップデート、水上バイクを用いた最新の救助訓練、近年増えている災害時の対策法の確立などに取り組んでいます。

これまでにもK38 JAPANならではの教育システムにより、数多くの公的機関から高い評価をいただいてきましたが、2020年からは米軍基地の消防署でのトレーニングも開始。毎年、消防士を中心に受講者は増えています。

私たちの活動が認知されるとともに、水上バイクのポテンシャルが正しく評価され、公務に活用する機関が増えていることの現れといえるでしょう。

今後もK38 JAPANは公的機関に向けたトレーニングを実施していき、有事の際に水上バイクが活躍できるようなお手伝いをしていけたらと思っています。

併せて新しいインストラクターの指導や、水難救助の拠点となるトレーニングセンターの開設にも挑戦していく予定です。

レジャーのツールを公的なツールに!! 私たちK38 JAPANは、進化を続けながら次のステージに向かっています。


K38ジャパン

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