2020 BRP SEA-DOO GTR 230試乗インプレッション

「今日イチでおもしろかった」トップライダーも太鼓判の性能

Rider:生駒 淳

「ここまでおもしろいとは、正直思っていませんでした。今日乗ったシードゥ(GTR、RXT-X、GTX 170、SPARK TRIXX)のなかで、一番楽しかった。今日イチでした」。

インプレッションライダーを務めてくれた生駒淳が、GTR 230の試乗後に発した第一声がコレである。

既報のとおり、2020年モデルのGTR 230はすべてが一新されてフルモデルチェンジ。

ハイエンドモデルと同じ1630ccのエンジンに変更されたり(馬力は据え置き)、装備や機能が充実したり、従来モデルより確実に進化しているのは間違いないが、なかでも今回のフルモデルチェンジで注目したいのが、ハル素材に超軽量ポリテックを採用したこと。

従来モデルと比べて約16kgも軽くなったことで、その走行性能はさらに向上。「軽量化の恩恵をさまざまな場面で感じられた」と生駒は言う。

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フロントストレージの容量は、従来の110L から152L に拡大。より多くの荷物が収納できるようになった。

広々としたリアプラットフォームには、クーラーボックスなどをワンタッチで取り付けられるLinQシステムを採用。

軽快なハンドリングで、乗り手の意思をストレートに反映

「ものすごく機敏に動きますよね。ハンドリングも軽快だし、乗り手の意思をストレートに反映してくれますね。レスポンスもすごい良くて、スロットルレバーとハンドル操作に対してラグもなくスムーズに反応してくれます。乗ってすぐに軽さを感じられますし、動きもいいし、速いし、何よりおもしろい。これでブイを回ったら、絶対楽しいですよ。乗っている最中に、これでどこかのレースに出たいなって本気で考えていましたから(笑)。それぐらいお気に入りです」。

軽量化の恩恵はしっかり走行性能に反映されているようだが、デメリットについても気になるところ。

軽くなったことで跳ねやすくなっていたり、不意に暴れたりといった挙動はないのか聞いてみたところ「特に気になるようなことはなかった」そうだ。

視認性にすぐれる4.5インチのオールデジタル液晶メーターを新たに採用。
深さのあるグローブボックスは500mlのペットボトルが立てて入れられる。防水スマホケースも装備。

それどころか、SPARKと同様の超軽量ポリテックを採用した新型GTI ハルは、荒れた水面での走波性にも期待がもてるという。

「SPARKのハルって、ビックリするぐらい波に刺さらないんですよ。刺さろうと思っても刺さらないぐらいで、それってハルの形状もそうですけど、ハルの材質(ポリテック)の浮力も高いのかな、と思ったり。今日は試せなかったですけど、もしそうなら海で乗っても楽しそうですよね。あと同じハル素材だから、エンジン音の響き方とか水を切る音もSPARKに似ているんですよ。目をつぶって乗ったらきっと“なんだこのSPARK速いな!!”ってなるんじゃないかな。それはないか(笑)」。

次ページ:充実の装備と機能はコスパ高し

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