2021 BRP Sea-Doo|RXP-X 300 RS 生駒 淳 試乗インプレ
2021 BRP Sea-Doo|日本導入モデル&価格発表
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RXP-Xで宮古島の美しい海をツーリング
以前の試乗インプレッションで、現役のトップライダーである生駒 淳に「自分たちのレースマシンと同じような方向性で進化している」と言わしめた新型RXP-X 300 RS。
新開発のT3-Rハルには革新的なシャークギルが採用され、約30kgの軽量化も実現。さらに重心位置を前方に移動したことも相まって、旋回性能は飛躍的に向上。
コーナリングマシンとしての地位は揺るぎないものになったが、それだけでは満足できないひともきっといるだろう。
「へえ、よく曲がるんだ。で、ツーリングはできるの?」
という声が聞こえてきそうなので、今回は場所を宮古島に移し、ふたたび生駒 淳にインプレッションを依頼。
宮古ブルーに輝く海で1日乗ったら、新型RXP-Xの印象はどのように変化するのだろう。
RXP-Xはツーリングに不向き?
「前回試乗したときに“ブイ回りしてるひとが、友だちに誘われてツーリングに行くこともできる”と言ったのを覚えてますか?
オーディオも付いてるし、クーラーボックスとかも積めるからそのように言ったんですけど、向き不向きで言えば、新しいRXP-Xはツーリングには不向きだと思っていました。
前荷重になったことでノーズが常に水を食っていますから、ライダーはしんどいと思ったんですよね。
でも海で乗ってみたら、思ったほどツラくなかった。
タンデムならノーズが少し上がってむしろちょうどいいぐらいで、うしろにひとを乗せてることも忘れてしまうぐらい。
後席にも乗ってみましたけど、そっちもラクでしたよ」。
重心位置が約50mm前方に移動したことで、「ノーズが常に水面を食っている(捉えている)」と生駒は前回のインプレッションで語っていた。
それが全開走行のまま旋回できる最大の要因だが、今回海で乗ってみたところ「川ほどの張り付きは感じなかった」という。これがツーリングにはちょうど良かったのかもしれない。
とはいえ、それは川と比較した場合。従来モデルとくらべると「ノーズの食いつきは天と地ほどの差がある」といい、これにより波のなかでも思ったとおりのスムーズなライディングが可能となっている。
また「波に対して前に真っ直ぐ飛んで、そのまま姿勢を崩さずキレイに着水してくれるから走りやすい」とも生駒は語っていた。
タンデムシートが秀逸
新型RXP-Xはオプションのタンデムシートにより、2名での乗船が可能となる(要登録)。
ツーリングにおいてはこのシートがマストアイテムといえそうだが、「うしろのひとが掴めるグリップはあるし、座面も滑りづらいし、3人乗りモデルと遜色ないぐらい広々してるし、めちゃくちゃ良いですね」と生駒も高評価。
うしろに乗っても、うしろに乗せてもラクというのは、このシートによるところも大きいようだ。
より多くのひとが満足できるモデルに
類い希なる旋回性能だけでなく、マルチな方向にも予想外の進化を遂げていた新型RXP-X。
普段はツーリングメインだけどブイ回りにも興味があるひとや、異次元のコーナリングを体感してみたいひと。
そしてブイ回りが中心だけど、たまにはツーリングも楽しみたいひとなど、より多くのひとが満足できるモデルになったといえそうだ。
今まで「自分には合わない」と思っていたひとも、もし試乗する機会があれば総合力がアップした新しいRXP-Xを体感してみてほしい。
撮影協力|ブルーライン宮古島