より速く、より遠くへ、より快適に
水上バイクにはじめて4ストロークエンジンが搭載されたのが、およそ20年前。
平成をちょうど折り返したあたりで、調べてみるとサッカーの日韓ワールドカップが開催されたり、松井秀喜さんが大リーグの門を叩いたころでした。
自分が思っていた以上に昔の出来事がでてきて、オドロキを隠せません(どうりで私の白髪も増えたわけです)。
水上バイクの走行性能が、当時とは比べものにならないほど向上しているのも納得。
カワサキ初の4ストモデルはSTX-12F(2003年)で最大出力は125馬力でしたから、現行のULTRA 310LXは2倍以上も出力が高くなっています。
この数字だけでも進化を感じられますが、走行性能と併せて快適性や利便性も大きく向上。
より疲れにくくなったことに加え、燃費性能の向上や燃料タンクの大型化もあり、現代の水上バイクは私たちをより遠くへ連れて行ってくれるようになりました。
それが今のロングツーリング人気を後押ししているわけですが、そんな時代にピッタリのモデルが、業界随一の航続距離を誇るULTRA 160LX-Sです。
2024 KAWASAKI JET SKI
ULTRA 160LX-S
メーカー希望小売価格:293万7000円(税込)
大型燃料タンクと低燃費エンジンが
さらなるロングツーリングを可能に
2024年のULTRAシリーズは過給器の有無や装備が異なる3モデルをラインアップ。
過給モデルは310LXのみで、自然吸気モデルは160LXと160LX-Sの2モデルが用意されています。
160シリーズはLX-Sがスポーツモデル、LXがラグジュアリーモデルといった位置づけで装備が若干異なります。
1.5リットルの自然吸気エンジンは共通で、燃費性能が高くトラブルも少ないと定評があります。
またULTRAシリーズには80リットルの燃料タンクが搭載されているため、業界随一の航続距離を実現。
ロングツーリングを楽しみたいひとにとってはうってつけのモデルとなっています。
扱いやすく快適性の高い走りと
乗りこなす楽しさを両立
2022年にULTRA 310シリーズがフルモデルチェンジした際、従来よりも腕や膝周りが窮屈にならない、ゆったりとしたライディングポジションに変更されました。
ULTRA 160LX-Sも同型のため、快適性の高いライディングが可能となっています。
一方で、ULTRAらしいスポーティな乗り味は健在。
今回試乗してくれた55 HEAVENの加藤豪さんいわく、「高速域では非常に安定していますし、走破性も高いので波がある海面でも安心して乗れます。中速域では若干コツが必要になりますが、それは乗りこなす楽しさというか、スポーツ性というか。走っていて面白いと思います」とのこと。
へっぽこライダーの私も試乗させてもらいましたが、過給モデルよりもこちらの方が「ちょうどいい」と感じられました。
もちろん過給モデルの刺激的な走行性能は魅力的ですし、一番速いモデルに乗りたい欲求もありますが、個人的には「乗せられている」ではなく「乗れている」と感じたのは160LX-Sでした。
カワサキ独特のエンジン音はスポーツマインドをくすぐられますし、見た目はボリュームのある船体ですがいざ走り出してみると想像以上の軽快感。
マシンと一体になって走る水上バイク本来の気持ちよさも味わえます。
より遠くへ、より快適に、より楽しく走れるULTRA 160LX-Sは、今の時代にフィットしたモデルといえるのではないでしょうか。
取材協力
カワサキモータースジャパン
https://www.kawasaki-motors.com/ja-jp/
55 HEAVEN
https://www.facebook.com/JetShop55heavengogohevun
ジェットフィールド湘南
https://jetfieldshonan.jp/