生駒 淳の海外レース参戦記#03│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 3

最終レースは、三つ巴の戦いに

2019年5月26日(日)【レース2日目】
3ポイント差で迎えた最終レース。最後までわからない展開に。

レースを走る生駒淳

スタートだけでもマシになるように、メカニックのみんなと朝から色々試したのですが、どうしてもターボラグが解消せず。結局、そのまま行くことになりました。MOTO 3のスタートグリッドは、MOTO 2で1位だった自分が最初に選べるので、もちろんアウトコースの大外に。どんなに出遅れても邪魔されずに握っていけるのは、ここしかありませんからね。

そしてスタートと同時にアンチラグのボタンを離すも、やっぱり完全に出遅れてビリからのスタート。でもそこからアクセル全開で踏ん張り、アウトの2番目で合流できたと思ったら、残念ながら赤旗でやり直しです。でも、ヌレックがフライングを取られたのでラッキーでした。

再スタートではやっぱり出遅れるものの、頑張って握り続けたらなんとアウトのホールショットで合流も1番!! やったー!! と思ったらまた赤旗で再々スタート。今度はインコースからフライングが出て、3回目でようやくスタート成立。自分はアウトの2番目で、合流3番。前の1艇が不調ですぐ2位に上がったのですが、先頭を走るポンポンが速くて追いつけず、MOTO 3はそのまま2位でゴールとなりました。

昼休みにリザルトを見に行くと、合計ポイントはヌレックが152、ポンポンが151、自分が149でした。1位と2位のポイント差は7ポイントなので、MOTO 4を1位でゴールした人が優勝という、わかりやすい図式に。ちなみに自分はポンポンの存在をすっかり忘れていたので、思わぬ刺客が現れた感じです。調子が良かったら1番の天敵はポンポンなので、今はヌレックのことを気にしている場合ではありません。

ポンポンに対抗するため、MOTO 4ではブーストを上げようということになり、少しパワーを上げてもらいました。負荷が大きくなると耐久性が低くなるので、早めにトップに立ち、ペースを落として走らなければいけません。途中で壊れてゴールできなかったら、何の意味もありませんからね。

そして勝負のMOTO 4は、MOTO 3と同様にアウトの大外をチョイス。スタートと同時にアンチラグのボタンを離しても、やっぱりブーストが溜まっていないので相変わらず物凄いターボラグで、予想どおりの出遅れです。でもそのまま全開で行きアウトの2番、合流3番でした。ホールショットは、インから来たポンポン。2位がヌレックです。

これは早くヌレックを抜かないと、ポンポンに逃げられてしまいます。しかしヌレックもなかなか速く、しかもバックストレートを膨らみながらでも握って走るようにしてきたので、全然抜けず。困っていると、トップのポンポンが、わざとペースを落としてマシンをセーブする走りに変えてきました。そんなポンポンを抜けないヌレックが自分の前にいて、しかもインコースがまったく使えないので、抜きどころがありません。このままではどうにもならないので、仕方なくインコースに行って揺さぶりをかけます。そして2回目に自分がインコースに行った時、合流でかなり差が詰まったのでヌレックは次で抜かれると思ったのか、次周ではインコースに。

待っていましたとばかりにアウトコースを全開で行き、狙いどおり合流でヌレックの前に。しかし時すでに遅しで、このときすでにラスト1周。最後までわからないと諦めずにポンポンを追いかけましたが、あと一歩届かず、2位でゴールとなりました。

総合結果はポンポンが1位で、自分が2位、ヌレックが3位。残念です。MOTO 1がEXRだったことを考えると上出来だったかもしれませんが、今回ばかりは1位じゃないと意味がありません。この1戦で、シリーズチャンピオンの可能性は消えてしまいました。

GPランナバウトクラスの表彰式

レース終了後に次戦は出るのを辞めるかミーティングをしましたが、最後までやるだけやろうということに。現地で応援してくれるギャラリーもとても多く、非常に良い環境でレースができているのは間違いないので、最後まで精一杯頑張ろうと思います。

記念撮影に応じる生駒

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