免許講習は後々ためになることが盛りだくさん
特殊小型船舶操縦士免許(水上バイク免許)の実技講習のポイントを、神奈川県平塚市のリバーポートマリーナでインストラクターを務める大城さんに動画で解説してもらいました。
これから免許取得を検討しているひとは予習に、間もなく試験を迎えるひとは直前の復習に活用してみてください。
そして免許取得済みのそこのあなたは、「俺・私には関係ないじゃん」と思ってページを閉じるその前に、ロープワークと発航前点検の項目を見てみましょう。意外と忘れていませんか?
「試験のために勉強するのはもちろんですが、PWCに乗る際に必要な知識やスキルでもあります」と大城さんが言うように、講習ではその後の水上バイクライフで必要な知識や技術を習得できます。
発航前点検を怠ったことでトラブルにつながる可能性もありますし、検査義務違反は行政処分の対象にも。免許取得済みのひとも、この機会にぜひ内容を確認してみてください。
ロープワーク
「ロープワーク」のポイントを動画で
講習では以下の4種類のロープワークを学び、試験ではそのなかから指定されたひとつを実践します。
- もやい結び
- 巻き結び
- クリート止め
- ひとえつなぎ
もやい結びに苦戦するひとが多いようですが、ロープワークのコツは反復練習あるのみ。試験までに何度も繰り返し練習しましょう。
免許取得後も、これらのロープワークさえ知っていればたいていの場面は乗り切れるはず。
キャンプなどのアウトドアや日常生活の思わぬ場面でも役に立つので、免許取得の予定があるなしに関わらず予習しておいても良いですね。
発航前点検
発航前点検は「艇体」「エンジン」「法定備品・書類」の3つに分類されます。
艇体の点検
- ハルの点検
- シート・ハッチの点検
- ハンドルバーの点検
- スロットルの点検
- シフトの点検
- ジェットインテークの点検
- ジェトノズルの点検
- ドレンプラグの点検
「艇体の点検」のポイントを動画で
エンジンの点検
- ビルジの点検
- 燃料油量の点検
- 燃料タンクキャップの点検
- 燃料コックの点検
- 燃料フィルターの点検
- エンジンオイルの点検
- バッテリーの点検
- 緊急エンジン停止コードの点検
「エンジンの点検」のポイントを動画で
法定備品・書類の点検
- ライフジャケットの点検
- 笛の点検
- 信号紅炎の点検
- 係船ロープの点検
- 船舶検査証書の点検
- 船舶検査手帳の点検
- 船舶検査済票の点検
「法定備品・書類の点検」のポイントを動画で
試験では各項目から2つずつ、計6か所「○○を点検してください」と試験官から指示されます。
たとえばハルなら、大きな穴や傷がないか、バウアイやスポンソンなどの付属品が緩んでいないか、触れる部分は触って確認しましょう。
どこをどのように点検しているか、試験官にわかりやすく伝えるのもポイントです。
最後に「ハルよし!」と声を出してアピールするのもお忘れなく。
操縦
「コース1」のポイントを動画で
「コース2」のポイントを動画で
「人命救助」のポイントを動画で
操縦試験ではコース1とコース2を2周ずつ走ります。コース2は8の字とスラロームを連続しておこないます。
水上バイク免許を取得するひとの大半が、実技講習ではじめて水上バイクを操縦します。上手にできるか不安に思うかもしれませんが、どれだけスムーズに旋回できても、素早くコースを走れても、安全確認を怠れば減点になります。
コースを間違えても減点の対象になりますので、しっかり走りきることが重要です。始動時、発進時、旋回時、減速時には周囲の安全確認も忘れずに。
そして最後に人命救助ですが、1回目で失敗しても2回目のチャンスがあります。あまり緊張せずに、リラックスして挑みましょう。
ポイントは要救助者に見立てたブイに、ジェット噴流を当てないこと。失敗したときはブイからしっかり距離を取り、うしろを確認しながら通過しましょう。
撮影協力|リバーポートマリーナ