K38 JAPAN
2008年4月に発足。米国に本部を置くK38の日本支部として、各地で水上バイクによる安全運航および救助・操船技術講習会や、マリンスポーツイベントにおける安全管理などを通じて、水上安全の普及・啓発活動を行っている。
夏のピークを越え、少しずつ秋の気配を感じる9月。
水辺の混雑も少しずつ落ち着きを見せ始め、仲間とのんびりツーリングを楽しんだり、操船技術の向上に向けてトレーニングに励むのにも良い季節になりました。
ところでみなさん、「すぐれた水上バイク操縦者」になるためには、何が必要でしょうか。
コースを速く走れること? 荒波の海を走破できること? 狙った場所にピンポイントで着岸できること?
研鑽を積んで自分の技術のみを向上しても、それはあくまで「ひとりで上手に操縦できる」だけ。
そこからもう一歩先の安全についても考えてみましょう。
◇ ◇ ◇
水上バイクに乗っていると、どうしても自分の操縦に意識が向きがちです。
しかし複数艇で行動するときに大切なのは、「仲間を見ていること」。
それも先導艇が判断し、後続艇がただ付いていくだけではチームとは言えません。
仲間の艇に異常はないか、遅れているひとはいないか、天候や水面状況に変化はないか。
それぞれが自分だけでなく仲間とその周囲も観察し、気づいたことを共有することで全体の安全が生まれます。
これは公的機関がRWC(Rescue Water Craft=水難救助活動に使用される水上バイク)を運用する現場でも同じこと。
レスキューは操縦者ひとりの力では成立しません。
同乗するクルーや陸上スタッフ、指揮担当者などがそれぞれの役割を理解し、情報を共有しながら動くことが重要です。
どれほど操縦技術が高くても、コミュニケーションが取れなければチームの能力は十分に発揮できません。
違和感に気づいたひとが遠慮なく声を上げられるチームであれば、いち早く危険を察知して重大事故を未然に防げる可能性が高まります。
K38 JAPANがトレーニングで大切にしているのも、「できる・できない」だけではありません。
なぜその行動をするのか、次に何が起こるのか、仲間が何を必要としているのかを考えながら動くことが重要だと考えています。
そしてこれはプロだけの話ではありません。
出航前の簡単な打ち合わせや、時にはうしろを振り返り、仲間に「大丈夫?」と声を掛ける気遣い。
その小さな行動が、いざという時に仲間を守ることにつながります。
◇ ◇ ◇
安全文化は、誰かひとりの力では育っていきません。
それぞれの意識が仲間へ伝わり、それがチームの習慣となって大きな力になります。
技術的にすぐれた操縦者が集まっただけでは、チームにはならない。
互いを見て、伝えて、支え合う。
それがK38 JAPANの考える「チームとしての安全」です。
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