生駒 淳の海外レース参戦記#01│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 1
生駒 淳の海外レース参戦記#02│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 2
シリーズチャンピオンを賭けた、
運命の第3戦が開幕
JET SKI PRO TOUR 2019 | ROUND 3 |
THAILAND UDON THANI タイ王国ウドーンターニー |
2019年5月25日~26日 |
- TEXT:Jun Ikoma 生駒 淳
- PHOTO:Akemi Ikoma 生駒明美
2019年5月23日(木)【出国】
今回は、飛行機トラブルなしの方向で
今回は、エアアジアで成田からバンコクまでフライト。日本発が夜の21時で、バンコクに到着したのは現地時間の24時ごろ。前回は飛行機でヒドイ目に合ったけど、この日はトラブルがなくてよかった(笑)。
バンコクのドムアン空港でホテルを予約していたので、今夜はここで宿泊です。空港直結のホテルなので、とても便利。チェックイン後にセブンイレブンまで買い出しに行ったのですが、すでにビールが売ってない時間帯(タイは、お酒を販売できる時間が決まっています)。仕方なく近くの屋台でツマミ3品とラーメン、ビールを頼んだら、お会計が850バーツ(約3000円)だと。タイの屋台でこの値段はいくらなんでも高いと言ったら、なぜかビールとお茶をお土産でくれたので、仕方ないから許してあげることに(笑)。相当ボッタクってると思うけど。結局、寝たのは4時ぐらいでした。
2019年5月24日(金)【会場到着】
最悪のテスト結果と、走らずしてシリーズ戦終了の危機
朝10時にホテルをチェックアウトして、ドムアン空港からウドーンターニーまでフライト。国内線なのでイミグレもなく、現地に着いたのは12時ごろ。空港からレース会場までは、レンタカーで30分もかからないほどの近さ。なにしろ飛行機がウドーンターニーの空港に近づいた時、すぐ下にレース会場が見えて、みんなが練習走行しているのがわかったぐらいです。
レース会場に着いたら、すぐに着替えてまずは慣らし運転。いきなり不具合がでて、エンジンを載せ替えることに。作業を終えてもう一度テスト走行に出たのは、あたりも薄暗くなりはじめた18時過ぎでした。
これで万全なら良かったんですけど、走りだして間もなくブーストが上がらなくなり、テントに戻って再チェック。しかしもう時間が遅く、タイのチームヤマハもホテルに戻るということで、自分たちもマシンを引っ張ってホテルへと向かいました。
そこでバラしてみると、原因はターボ。これは最悪です。エンジンのスペアはありますが、ターボのスペアはありません。今回のレースに出られなければ、シリーズチャンピオンは確実に逃します。つまりここで、今年のタイのシリーズ戦は終了になります。何か策は無いか考えましたが、やはりどうすることもできないため、撤収するしかありませんでした。
このマシンを1度日本に戻すか、キングスカップまで置いておくか、今後の方針を話し合っていると、チームヤマハのメカニック、ソンバットさんが様子を見にきてくれました。今シーズンはもう終了で明日帰るよと告げると「何で?」と言うのでターボを見せると「同じのあるよ」と!!
マジで!? マジであるの!? と聞くと、バンコクの友だちが持っていると言うではないですか!! 今から急いでそれを取りに行くと言ったのですが、バンコクまではクルマだと往復16時間もかかります。明日の朝、飛行機で持ってきてもらった方が早いということになり、それを期待してその夜は解散となりました。なんとか首の皮1 枚が繋がっている状況ですが、無事にターボが届くまでは、どうなるかわかりません。波乱の幕開けとなってしまいました。