生駒 淳の海外レース参戦記#06│JET SKI WORLD SERIES 2019 ROUND 1

生駒 淳の海外レース参戦記#01│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 1
生駒 淳の海外レース参戦記#02│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 2
生駒 淳の海外レース参戦記#03│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 3
生駒 淳の海外レース参戦記#04│TACLOBAN INTERNATIONAL JET SKI RACE 2019
生駒 淳の海外レース参戦記#05│JET SKI PRO TOUR 2019 ROUND 4

2019年7月2日(火)【ベルギー入国】
タイからベルギーへ直行。ユキちゃんの尽力に感謝

EURO JET SKI CHAMPIONSHIP 2019 JET SKI WORLD SERIES ROUND 1
BELGIUM EAU D’HEURE LAKES
ベルギー オー・ドゥール湖
2019年7月4日~7日
  • TEXT:Jun Ikoma 生駒 淳
  • PHOTO:Akemi Ikoma 生駒明美

タイの2019シリーズ最終戦が終わり、次はジェットスキー・ワールドシリーズ2019の初戦となる、ユーロ・ジェットスキー・チャンピオンシップに参戦です。日本へは戻らず、タイからベルギーへ直行。朝7時ごろに、ベルギーのアントワープへ到着しました。

まずは、愛妻アケがスマホと預けた荷物をちゃんと受け取ったかチェック(その理由は前回をご覧ください……)。問題はなかったので、レンタカーを借りにいきました。

今回借りたのは、前列がベンチシートになっていて、後席が2列ある9人乗りのフォルクスワーゲン。トヨタ・ハイエースみたいなワゴン車です。とはいっても、3列目を畳んでようやく3人分の(大量の)スーツケースが入った感じなので、そこまで大きいクルマではありません。しかもマニュアル車!! 何年ぶりだろう(笑)。

最近のマニュアル車は勝手にアイドリングストップするし、坂道発進でうしろに下がらない機能まであって、オートマと大差ありません。しかしこいつはエンジンが小さいのかパワーが無く、適正なギヤじゃないとすぐにエンストするという、なかなか乗りにくいやつでした。

アントワープからレース会場までは、高速道路を使って約2時間。途中、カルフールというスーパーマーケットで買い物をして、昼前にはレース会場に着きました。

今回のレースは、ベルギー在住でBNJレーシングの倉橋優樹ちゃんがフルサポートしてくれて、自分たち『チームJAPAN』のテントは、レース会場に1番近いVIPな場所を確保してくれていました。しかもコンテナの荷物も全部降ろしてくれていて、ホントに至れり尽くせりです。

自分たちより1日早く到着していた片野さん、藤江さん、海辺さん、大岡さんはすでにテントを張り、マシンの整備も始めていました。自分のメカニックをしてくれる中村さん、三浦さんの到着は夕方なので、それまでは会場内の探索と、ひさしぶりに会う世界中のライダーたちと交流することに。

世界チャンピオンで“ハンガリーのH5”ことジョルジ・カーサも来ていましたが、本人はレースに出場せず、マシンをカタールのアルシャーシャニ・ワリードに貸すみたいです。2018年のキングスカップで砂盃さんと最後まで争ったゼッケン11といえば、ピンとくるひともいるかもしれませんね。

あとは、ワールドファイナルでランナバウトGPとプロ・ランナバウトOPENの世界チャンピオンを分け合ったモハメド・バーバイエ(#66)とモハメド・アルバス(#38)の世界最速兄弟や、同じクエートのアブドルラーマン・アロマ-(#33)。さらに元世界チャンピオンであるイギリスのジェームズ・ブッシェル(#158)や、フランスのポンズ・テディ(#14)、マーカス・ヨルゲンセン(#1)と、そうそうたる顔ぶれ。ゼッケンを見たら、ピンとくるひとも多いのでは? それぐらい有名ライダーばかりが集まっていましたが、自分は昔、この有名人たちとドバイでレースをしており、とても仲良くさせてもらっています。

特にクエートのみんなとは仲が良くて、彼らは毎年、キングスカップのレース主催者に感謝の気持ちとして金の盾を贈っているのですが、何年か前に自分にも「いつもありがとう」と、その盾を贈ってくれました。自分が持っている盾のなかでも一番思い出深いもので、今でも変わらずに仲良しです。でも彼らは、絶対にポンプ周りを見せてくれませんけどね(笑)。

会場を回って旧交を温めてからエントリーを済ませ、インスペクションを受けたら、この日は終了です。近くのスーパーに寄ってからホテルへチェックインしに行ったのですが、ここでトラブル発生。パスポートを見せても、なぜかチェックインさせてもらえません。

理由を聞こうにもフランス語と難しい英語では何を言っているのかまったくわからず、仕方ないのでいったん諦めてレース会場へとんぼ返り。ホテルを予約してくれたベンジー(ユキちゃんの旦那さま)に、誰の名前で予約したか聞くと「コマの名前で予約してあるよ」と。それならとホテルに戻り、自分の名前で予約してあるとパスポートを見せたのですが、やっぱり名前がないの一点張り。困り果てているとタイミング良くユキちゃんからバウチャー(予約書)が送られてきたので、それをホテルに見せたところ、ようやくナゾが解けました。

なんと予約の名前がKOMA JUNになっていました。一文字足りない(笑)。たしかに、自分はコマとかコマちゃんと呼ばれているので、ベンジーもKOMA JUNで予約したようです。でも、それにしたっておかしいですよね。一文字足りないだけでそれ以外は一致してるし、他に日本人がいるわけでもないし、それぐらい融通が利いても良さそうなのに。

不思議に思って理由を聞いてみたら、なんとダブルブッキングで部屋が空いていなかったと白状されました。そういうことね……。理不尽な話です。でも自分が予約のKOMA JUNであることは証明できたので、仕方なしという感じでホテルも渋々部屋を用意し始め、散々待たされたけどようやくチェックインできました。なんだ、部屋空いてるじゃん(笑)。

ホテルというかコンドミニアムタイプの一軒家で、1階にリビングとキッチンがあり、2階に3部屋とシャワールームが2か所ある間取りでした。そしてチェックイン後にもう1度レース会場に戻ると、何人かが練習走行をしていました。ベルギーは白夜なので22時でもめっちゃ明るくて、みんなガンガン乗っていました。

次ページ:【レース前日】時間を守るのは、日本人だけ?

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